言って欲しい、13 ページ18
服を着たところで私たちは寝る前にあったことを思い出して話を繋げるためにお互い向き合った。ベッドの上に正座で。
なんかこれだと…
「初夜を迎えるときのカップルみたい…」
「は?」
思わず思っていたことが口から漏れていたようだ。カノさんからドスの効いた声が聞こえたので慌てて口を両手で塞ぐ。
「でさ? 一体全体僕は何をやったわけ? 何一つ記憶が無いんだけど??」
そうか、彼は薬を盛られてあんなことをしてしまったから記憶が飛んでいるのか…。
なんだかなぁ、、せっかく好きな人にあんなことされたのに…私しか憶えていないなんて虚しい。
そんなことを思っていても彼はきっと思い出せないままなので私はある程度憶えている限りのことをそのまま話した。ちょっぴり恥ずかしかった。
「……と、言うわけです」
憶えている限りを話すとカノさんは顔を赤らめてわなわなと震えだした。
おいおい…しっかりしてくれよ、青年…。
んんー?思春期かな?←
「えぇ……ちょっと! 何それ!!!」
唐突にがばっと私の方を見て、肩をがっちりと掴んで揺さぶってくる。
いや、私に聞かれても……学校から帰ってきたらすぐに襲われたし…。てか、今何時よ…学校……。
「きーちゃんは嫌じゃないわけ!? そんなことされてたのに!」
そこか、私が嫌か嫌じゃないかがカノさんの中で問題なのね。
それはさぁ、もう愚問だよね。
「嫌じゃないに決まってるじゃないですか!! あの時は正気のカノさんじゃなかったとはいえ、あの大大大大好きなカノさんが私の事を襲ってくれたんですよ!!?」
私も自ずと彼の肩をがっちりと掴んで目を見て激しく揺さぶる。
すると、彼はさっきよりも更に頬を紅潮させて
「ばっかじゃないの」
と言うのだった。
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ピーコ(プロフ) - 愛羽姫さん» (゚д゚)! 確か、トリップの方にもコメント頂いた方ですよね…! ありがとうございますすすすっす!!← コメント来なくて寂しかったので嬉しいです…。ファン!? そ、そんな…もう本当にありがとうございます! これからもちまちま頑張ります(笑) (2018年4月4日 1時) (レス) id: 36c7fddb64 (このIDを非表示/違反報告)
愛羽姫(プロフ) - コメント書いたつもりでいたらまだでしたああぁ!やっぱりピーコ様の作品は皆面白い…!!もう私ファンですからね…!← 応援しまくりますよもう! (2018年3月26日 19時) (レス) id: 68f98be685 (このIDを非表示/違反報告)
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作者ホームページ:なし 作成日時:2014年1月28日 22時