事件のノートは知っている

日の蔵通りの交通量事件13(番外編) ページ41

｢そういえばアーヤ。｣

｢どうしたの？｣

｢国語の勉強ってどうやってるの？俺、総合では取れるけど、特出したものがないから、特定の教科で特出してる人に勉強方法聞いて、それから自分にやれそうな教科を勉強したくて。｣

なるほど、そういう探し方もあるんだね。
私、どんな勉強してたっけ。

｢えっとね、漢字は暗記だよ。何回も書くんじゃなくて、時間帯を決めてやってるな。私は夜にやってる。記憶を定着させるため。文章系は元々本を読むのが好きだから、すごいやりやすいんだ。言葉のつなぎとか、情景を思いながら答えるよ。あっ、分からない言葉は必ず調べるようにしてるかな。｣

｢なるほど、、。俺、ワークとかしかやってなかったし、興味のある本しか読まなかったけど、色んなジャンルの本を読むのがいいの？｣

｢うーん。私は、一通りのジャンルを読んだけど、やっぱり、面白いって思うのは人それぞれだと思う。色んなジャンルを読んでからどのジャンルを読み進めたいか考えたらどうかな。｣

｢そうだね。ありがとう。もし、本買いに行くことがあったら、アーヤ誘うよ。｣

わぁ！嬉しい……！助けになれたのかな！

｢うん。ぜひ誘って！私、ちょくちょく本買いに行くしさ。1人だと新しい場所に行きにくいから、いつもと同じところなんだ。｣

夕立書店、1人でも行けるなあ。って考えてたからなぁ。ショック……。

｢そうなんだ。アーヤはやっぱり、自分で本を買う派なの？図書館で借りたいとかは？｣

うーん。新しい本の、開いた時になるパリッって音が好きなんだよね。

｢調べ物とかに使う本は、だいたい図書館かな。でも、小説はだいたい買うよ。｣

あっ、そろそろ家に着く。気が付かなかったけど、送ってくれたんだ……！

｢今日は、ありがと。おやすみ！体に異常が現れたらすぐ電話してね！｣

｢うん。ありがとう！おやすみ！｣

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