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第五話 ページ8

Aは探している。名も知らない妖怪を。

分かるのは年端の変わらない女の子だったということ。

黒い長髪を風に靡かせ、病的に感じる程の白い陶器のような肌を持ち、精密に作られた人形のように見目麗しい少女が顔を返り血で汚しながら、こちらを振り返り、慈しむように微笑む。

その足元には、冷たい地面に身を伏せる両親。その二人を中心に赤が広がっていく。幼いAはその光景は恐怖した。ガタガタと足が震え、息が詰まり、ヒューヒューと酸素を求めた。

ゾッと背筋を凍らせ、息が詰まった。少女が微笑みながら近付いてくる。死人のような手がすぐ目の前に迫り、頬に______




Aが幼い頃とはいえ、あの時の事は鮮明に覚えていた。今思い出すだけでも、身震いする程。あの時の無惨な光景は目に焼き付いていた。

無意識に腕をさする。

リクオと別れてからは階段を億劫に思いつつ一段一段上った。家に着き、ランドセルを置いて、居間でテレビをつけた。いつものように放送される番組を見ていた。が。急に番組が変わり緊急ニュースが流れ始めた。




『何、コレ……』



そしてAは絶句した。




《中継です!!浮世絵町にあるトンネル付近で起きた崩落事故で路線バスが“生き埋め”に…中には浮世絵小の児童が多数乗っていたと見られ…》




何も考えずAは家を飛び出す。ただ、無心に走り続ける。目的地は事故のあった場所。

第六話→←リクオside



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船長 - 更新楽しみにしてますね頑張ってください (2017年8月26日 8時) (レス) id: 8b9f7d7cc1 (このIDを非表示/違反報告)
船長 - 物凄い面白いです!牛鬼さんさすがです (2017年8月26日 8時) (レス) id: 8b9f7d7cc1 (このIDを非表示/違反報告)
AndyJyuri(プロフ) - 楽しく読ませていただいてます。一つだけ、18話で「か、神々しい」とありますが、読み方は、こうごうしいです。w (2017年6月17日 23時) (レス) id: d783bc4e9d (このIDを非表示/違反報告)
彗星(プロフ) - ありがとうございます。これからも更新できるだけ頑張っていくので、応援よろしくお願いします。 (2017年4月4日 20時) (レス) id: a61fc50fe1 (このIDを非表示/違反報告)
- とても良かったです。更新頑張ってください! (2017年4月4日 19時) (レス) id: 68c28fd3de (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:彗星 | 作成日時:2016年12月25日 14時

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