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リクオside ページ22

ーーAちゃんが倒れた。




「A!?どうしたの!?」

「だ、大丈夫かい!?」




清継達が慌ててAの傍に寄る中、リクオは呆然とその光景を眺めていた。

近くにカナがいたおかげで、床に倒れる事はなかった。しかし、カナの腕の中にいるAの顔色は悪く、何だか苦しそうだった。





「リクオ様?」




氷麗が心配そうな表情を浮かべてリクオを見ている

大丈夫だよ。そう言いたいのに、上手く声が出ない。焦燥感だけが募っていく。




「恐らく、人形の妖気に当てられ気を失っていると思いますが」




ゆらはAちゃんの額に手を当てたり、じっと見つめ考え込んでいる。


(ーー妖気…)


聞き慣れない単語、突然の出来事。突然の事だらけに当然皆が困惑している。




「じゃあ、こいつは…まさか…」




清継が声を発し、例の人形を見る。顔はボロボロに崩れ、目は飛び出さんばかりに。最初の面影さえ分からなくなるほど、人形の姿は痛々しい。




「妖怪なんだ…」

「ええ…本当に危ないところでした。一之瀬さんが叫んでくれたおかげで気づくことが出来ましたから」




ゆらはAに目を向けた。Aを見るゆらは本当に彼女を心配している事が見受けられた。




「本当だったんだ!!い…いたんだ!!陰陽師…と言うことは…妖怪も…」


(陰陽師…)


隣で氷麗が顔を真っ青にさせ、ガタガタと体を震わせている。忙しなくリクオに声をかけているがリクオは聞く耳を持たずはただ、Aを見ていた。




「一之瀬さんの事もありますから、詳しいことはまた後日…」

「ふむ。聞きたいのは山々だが、流石に仕方がないか」




ーーこれで解散のはずだった。


ガアアアア。人形が再び動き出す。カナが襲われかけたと同時に「滅」と花開院さんの凛とした声が。

人形は更に粉々に。原形を留めることもなく、破壊された。人形の一部だったものは周囲に弾け散った。




「ふ…封じたはずなのに…?花開院さん…これは…?」

「おかしいな…?」




ゆら自身も疑問に思う中、清継は散らばった人形の欠片の中からソレを見つけ、口に出した。




「498円…50円引き…」




清継の言葉に直様ゆらが反応を示した。




「ごめんなさい。お財布に式神入れてたから…レシートと一緒に式神とばしちゃったみたい…」




自身の失態に気付き、慌ててソレを回収する。その様子にその場にいた一同が彼女に対し大丈夫だろうか?と疑問に思わせるほどだった。

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船長 - 更新楽しみにしてますね頑張ってください (2017年8月26日 8時) (レス) id: 8b9f7d7cc1 (このIDを非表示/違反報告)
船長 - 物凄い面白いです!牛鬼さんさすがです (2017年8月26日 8時) (レス) id: 8b9f7d7cc1 (このIDを非表示/違反報告)
AndyJyuri(プロフ) - 楽しく読ませていただいてます。一つだけ、18話で「か、神々しい」とありますが、読み方は、こうごうしいです。w (2017年6月17日 23時) (レス) id: d783bc4e9d (このIDを非表示/違反報告)
彗星(プロフ) - ありがとうございます。これからも更新できるだけ頑張っていくので、応援よろしくお願いします。 (2017年4月4日 20時) (レス) id: a61fc50fe1 (このIDを非表示/違反報告)
- とても良かったです。更新頑張ってください! (2017年4月4日 19時) (レス) id: 68c28fd3de (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:彗星 | 作成日時:2016年12月25日 14時

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