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第十一話 ページ14

次はは給湯室前の廊下。




「ダメーーーー!!」




リクオが突然の大声で叫ぶ。




「ボクが先頭にいくよ!!」




妙に張り切った様子のリクオに疑問を浮かべるがAは感心した。




『リクオ君って凄いね』

「どうして?」

『私ならきっと先頭きって行くこと出来ないからリクオ君を凄く尊敬する』


(妖怪が現れては倒して、また現れては倒すの繰り返し。誰がそんな骨の折れる事するものか)


雪女もとい、氷麗は“リクオ”という単語に反応し、二人の会話に聞き耳を立ていた。自分の主が深く感動されている、と勘違いした彼女は、




「貴女、とっーてもっ良い人ね!!」




素早い動きでAに近づき、両手をガシッと掴み、ただただ褒める。この時、Aに対する氷麗の好感度が上昇した瞬間だった。

そんな事を露知らないAは疑問符を頭の上に浮かべ困惑していた。隣にいたカナさえもギョッと氷麗を見ている。




(変なこと言ったかしら…)


それから、旧校舎を色々と散策していたものの何も見つかる事はなく、こんなものかとAは目に見えて落胆していた。




「ここでラストかな?お、食堂だって」




ふとAは肌に感じた。今までに会って来た妖怪と違いゾッと感じる、禍々しい妖気。
知能はなく、己の本能だけで動く中途半端に力を持った危険な妖怪。




『カナちゃんはここで待っていて』


(怖い思いをさせるわけにはいかない)


カナは、訳が分からないようで首を傾げている。そんな彼女に笑いかける。安心して、と言うように。

持ってきた日本刀は、しっかりと片手に日本刀を握っている。

清継達が何も知らず食堂の扉を開けて入って行くのが見えた。


ーーそして。




「うわぁ…ああぁぁあぁ」

「で…出たあああああ」




叫び声が聞こえたと同時にAは食堂の中へ走り始めた。リクオがアレを見て驚いている隙に横を通り過ぎ、日本刀を抜いて邪魔な鞘を適当に放り投げた。その動作、約数秒の事だった。




『十六夜(いざよい)』




名を呼ぶと、それに答える様に刃の部分が妖しくほんのり紅く光る。

呆気ない事だった。

Aが軽い身のこなしで、妖怪達の物理的攻撃を次々と華麗にかわしては、次はこちらの番と言わんばかりに妖怪の頭上まで高く跳躍し、そこから速度を早め落下していくと、そのまま日本刀で一刀両断。その繰り返しで妖怪全てを全滅させた。

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船長 - 更新楽しみにしてますね頑張ってください (2017年8月26日 8時) (レス) id: 8b9f7d7cc1 (このIDを非表示/違反報告)
船長 - 物凄い面白いです!牛鬼さんさすがです (2017年8月26日 8時) (レス) id: 8b9f7d7cc1 (このIDを非表示/違反報告)
AndyJyuri(プロフ) - 楽しく読ませていただいてます。一つだけ、18話で「か、神々しい」とありますが、読み方は、こうごうしいです。w (2017年6月17日 23時) (レス) id: d783bc4e9d (このIDを非表示/違反報告)
彗星(プロフ) - ありがとうございます。これからも更新できるだけ頑張っていくので、応援よろしくお願いします。 (2017年4月4日 20時) (レス) id: a61fc50fe1 (このIDを非表示/違反報告)
- とても良かったです。更新頑張ってください! (2017年4月4日 19時) (レス) id: 68c28fd3de (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:彗星 | 作成日時:2016年12月25日 14時

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