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第九話 ページ12

日は暮れ、遅い時間帯にある場所へと招集がかかっていた。面白そうという思いから参加を決意したAはアルもの用意した。

ーーーが。




「Aちゃん!?何その刀!?」

『妖怪が出で来たら、これでぶった切れば良いかなって』




案の定な反応である。

Aの持つソレは、一本の日本刀だった。日本刀の持ち手には薄汚れた白地、鞘には桜の花びらが舞散り、素朴だが上品さを感じさせる。


(刀袋で持ってきた方が目立たなかったかな)


内心そう思いつつも、変?コテンと首を傾げ問うA。その仕草にリクオは紅く頬を染め、慌てて首を何度も横に振り、変じゃないと否定する。

Aは柔和な笑みを浮かべると、一旦リクオから視線を離し、周りをぐるっと見渡すとそこには意外な人物が。




『カナちゃん怖がりなのに来たんだ』

「べ…別にいいでしょ!!……っていうかその刀は何?」




怪訝そうにAと刀を交互にを見るカナにAが口を開こうとしたとき、




「よし…そろったね。メンバーは六人か…」

「楽しみですね清継くん!」




そろそろ始まるらしく、話を聞き逃さないためAはカナの手を引き清継に近付いていく。そこで見かけた現れた見慣れないこの二人組。




「及川氷麗です!こーいうの…超好きなの!」

「オレも好きなんだ。倉田だ」


(妖怪、)


「あんな人達いたっけ」




独り言のように呟くカナに、




『転校生、とかじゃない?』




悪い感じはしないから別にいっかとAはそう解釈してあの二人組を庇うように嘘をついた。

常人には感じ取る事が出来ない妖気をAはビシバシと肌に感じていた。それが邪気などを放つ悪い妖怪とそうじゃない良い妖怪の違いが分かるほど。

ようやく清継が今回の旧校舎への道筋の説明を始め、清継の先導の元、旧校舎に辿り着いた。そこは人気がないせいなのか不気味さが増し異様な空気がかもしだされていた。




「うわー…近くで見ると超不気味ね!」

『肝試しみたいだね。妖怪が出そうな良い雰囲気』


(既に二人、妖怪が混じっているけど)


Aはちらっと氷麗と倉田を見ていると、カナにバシッと肩を叩かれた。




「ちょっとやめてよ、A」

『ふふっ、ごめんなさい』




清継を先頭に古く錆びれた扉から侵入する。しかし、怖がりのカナはAの背中にピッタリと引っ付き、周りをキョロキョロと目を忙しなく動かしている。


(怖いのになんで来たんだろう)

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船長 - 更新楽しみにしてますね頑張ってください (2017年8月26日 8時) (レス) id: 8b9f7d7cc1 (このIDを非表示/違反報告)
船長 - 物凄い面白いです!牛鬼さんさすがです (2017年8月26日 8時) (レス) id: 8b9f7d7cc1 (このIDを非表示/違反報告)
AndyJyuri(プロフ) - 楽しく読ませていただいてます。一つだけ、18話で「か、神々しい」とありますが、読み方は、こうごうしいです。w (2017年6月17日 23時) (レス) id: d783bc4e9d (このIDを非表示/違反報告)
彗星(プロフ) - ありがとうございます。これからも更新できるだけ頑張っていくので、応援よろしくお願いします。 (2017年4月4日 20時) (レス) id: a61fc50fe1 (このIDを非表示/違反報告)
- とても良かったです。更新頑張ってください! (2017年4月4日 19時) (レス) id: 68c28fd3de (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:彗星 | 作成日時:2016年12月25日 14時

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