_Your World.【wrwrd!】 (ページ10)

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暫くし、そろそろ満腹かな、なんて思っても目の前には多くの料理、一人取り残された形でなんだか心許なく思い、机に突っ伏せば目を瞑る、

辺りに漂うのは、美味しそうな料理の匂いのはずだったが、鼻が慣れてしまったのか、ほぼ無臭に近い。
微かに香る煙草に顔を歪めながらも腕に顔を埋める、

このままじゃ牛になってしまうなぁ、なんてくす、と笑みを溢せば、浮かびたつのは眠気で、

この疲労しきった身体では睡魔をどうこうできる筈もなく、机の固さに違和感を覚えつつもただ眠りについた___。

ﾁｭﾝﾁｭﾝ、と鳥のなく声で目が覚める、
頭に当たるのは冷たく固い机の感触ではなくて、ふわ、としたような。もふ、としたような枕の感触に変わっていて。
日の入った部屋は白く明るくなっていると思えば、窓から見えるの緑をぼお、と見つめる、

また迷惑をかけてしまったな、なんて思えば溜め息は漏れるばかりで。

ｺﾝｺﾝ、と扉をﾉｯｸする音にﾋﾞｸ、と吃驚しながらも、

『ど、どうぞ！』

なんて、慌てて返事をする、控え目に、ｷﾞｨ、と優しく開けられた扉から顔をだしたのは、若く可愛らしいﾒｲﾄﾞさん…、らしき人で、その手にはまた可愛らしい服を抱えている、

ﾒｲﾄﾞ「A様、お着替えをお持ち致しました、」

なんて、ﾍﾟｺﾘとお辞儀をしてはふわ、と微笑むﾒｲﾄﾞさん、

様付けにくすぐったく思えば、すす、と服を受けとる、

広げてみれば、水色のｻｯｶｰﾕﾆﾌｫｰﾑのような服と、青のｾｰﾗｰ服、そして可愛らしい白のﾜﾝﾋﾟｰｽの三着だった、

意味不明な服のﾁｮｲｽに？を浮かべていれば、当然手に取るのは白のﾜﾝﾋﾟｰｽ。

しかし、このﾜﾝﾋﾟｰｽもﾜﾝﾋﾟｰｽで清楚な感じで自分に似合うのかどうか、

そんな不安にかられつつ、もじもじしてれば

ﾒｲﾄﾞ「…あっ、すみません…、失礼致しますね」

なんてそそくさと出ていくﾒｲﾄﾞさん、着替えるのに気まずいのか、と気を使ったのだろうか、

、早速着替えてみれば部屋にある大きな鏡の前に立つ、ｸﾙﾘと回れば揺れるﾜﾝﾋﾟｰｽの裾、
ｼﾝﾌﾟﾙだけど可愛らしいﾜﾝﾋﾟｰｽを着た自分じゃない自分に、少々動揺を隠せずにいれば、ﾊﾞｻ､と鳥の羽ばたく音が朝に響いた。

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