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baseball:3 ページ4

「もう、大丈夫だよ」



いつもより長く抱きしめ合ってから、声を掛けた。



「本当か?」



「うん」



一也は私が落ち着いたのを確認して、体を離した。



「おい。御幸」



一也の背後から呼ばれ、呼ばれた方を向くと、
髪を立てた不良みたいな人がいた。



「倉持」



「急に姿消すんじゃねぇよ。探すのがめんどくせぇ」



「はっはっは、ごめリンコ♡」



「キメェ。あ?つかそいつ誰だ?」



私の存在に気づいたのか、指を指しながら一也に聞いている。


すると一也に答えを聞く前に、急にハッとして、



「もしかして彼女か?御幸くんよぉ」



指をポキポキ鳴らしながら一也に近づいている。



「ちげぇよ!妹だよ!」



それに対して一也は慌てて訂正していた。



「はぁ!?こいつが!?」



「そうだ!」



「ヒャハハ!!お前ら全く似てねぇな!」



私達はあまり似てない。


一也はお父さんに似てて、私はお母さんにそっくりだから
一緒に居たら恋人に間違えられる事が多かった。


現に今だって間違えられたし。



「ん?お前の妹っつうことはこいつが今日から寮に入る奴か?」



「ああ」



「私のこと言ってたんだ」



「一応な」



今更だけど、自己紹介とかした方がいいよね?



「ねえ、一也」



「ん?」



「自己紹介とかしてもいい?」



「ああ、そうだな」



倉持先輩の方を向き直る。



「御幸Aです。今日からお世話になります。倉持先輩」



「……本当にお前の妹か?」



「はっはっは。可愛いだろ」



「お前やっぱシスコンだな」



「んーやっぱり人から言われるのは嫌だな」



「……やっぱりって何?」



「昨日Aの事を言ったら皆から言われてさ」



なるほど。



「つか、御幸っていうと2人で振り向きそうだからAでいいか?」



「いいですよ」



「俺のことも好きに呼んでくれていいぜ」



「洋一さん、でもいいですか?」



「……なんか新鮮だな」



「ダメですか?」



「いや、別にいいぞ」



いいと言ってくれたので素直にお言葉に甘えてみる。



「A、監督のとこに挨拶に行かなきゃなんねぇから、そろそろ行くぞ」



「そうだね。じゃあ、洋一さんまたあとで」



「おー」

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(プロフ) - 七さん» 返信遅れてすみません。コメント貰えると思っていなかったので、とても嬉しいです。ありがとうございます! (2016年11月17日 0時) (レス) id: d78a1e3ca6 (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - 花菜さん» 返信が遅れてすみません!とても励ましになっています。ありがとうございます! (2016年11月17日 0時) (レス) id: d78a1e3ca6 (このIDを非表示/違反報告)
- 頑張ってください (2016年9月17日 13時) (レス) id: 9b16ccdc70 (このIDを非表示/違反報告)
花菜 - 更新頑張って下さい! (2016年9月1日 17時) (レス) id: 68b5ec4d73 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:璻 | 作成日時:2016年2月14日 1時

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