検索窓
今日:1 hit、昨日:3 hit、合計:23,878 hit

baseball:15 ページ16

そんな皆に気付いていない一也は、はやく話せ、と目で訴えてくる。


まあいいかと思い、鉄さんとの出会いを話す。



「私、昔から体が弱くて入院してたの」



話し始めると、集まる皆の視線。



「中学3年生の春、」



俯いていく、一也の顔。



「その日は春になって、初めての暖かい日だった」



雲一つない快晴で、病室にいるのが勿体ないくらいで。



「看護師さんに言って、外に出ようと階段を下りていたの」



「急に悲鳴が聞こえて、後ろを振り向くと小学校低学年くらいの男の子が落ちて来てた」



「私は咄嗟の事に、助けようと手を伸ばして男の子を抱えたけど、」



「受け止めきれなくて一緒に落ちてしまって、私は男の子の下敷きになったの」



そう言った瞬間、皆の顔が心配に歪む。



「男の子は無事だったけど、私は少し打ち所が悪かったみたいで少しの間、意識が無かった」



「目を覚まして、側にいたのは鉄心さんだった」



今度は皆の顔が驚きに変わる。



「私が意識を失ったときに看護師さんに状況を話してくれたのも、私をベッドに連れて行ってくれたのも、鉄心さんだったみたい」



「そのとき、近くに居たみたいで一部始終を全て見ていたって言ってた」



「看護師さんに、私が起きたら知らせて欲しいって言われたんだって」



「それから看護師さんを呼んで軽い検査を受けて、鉄心さんにお礼を言ったら
もう少し自分の身体を大切にしろって言って帰って行ったの」



「これが初めて鉄心さんと会った日の事だよ」

baseball:16→←baseball:14



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.6/10 (33 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
62人がお気に入り
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

(プロフ) - 七さん» 返信遅れてすみません。コメント貰えると思っていなかったので、とても嬉しいです。ありがとうございます! (2016年11月17日 0時) (レス) id: d78a1e3ca6 (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - 花菜さん» 返信が遅れてすみません!とても励ましになっています。ありがとうございます! (2016年11月17日 0時) (レス) id: d78a1e3ca6 (このIDを非表示/違反報告)
- 頑張ってください (2016年9月17日 13時) (レス) id: 9b16ccdc70 (このIDを非表示/違反報告)
花菜 - 更新頑張って下さい! (2016年9月1日 17時) (レス) id: 68b5ec4d73 (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:璻 | 作成日時:2016年2月14日 1時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。