検索窓
今日:3 hit、昨日:0 hit、合計:23,877 hit

baseball:11 ページ12

「御幸さん!」



可愛いらしい声に呼ばれ、そちらを見ると吉川さんだった。



「吉川さん。どうしたの?」



「えっと、更衣室一緒に行かない?クラスも一緒だから御幸さんと仲良くなりたくて」



「いいよ。行こうか」



「うん!」



「私も吉川さんとは仲良くなりたかったの。ねぇ、名前で呼んでもいい?」



「いいよ!私もAで呼んでいいかな?」



「よかった!私も春乃って呼ぶね」



「うん!」



初めての女友達。


私と仲良くなりたい、って言ってくる子達は皆一也目当てだったから、
本当の女友達が出来たことはとても嬉しい。


更衣室に着くと、先輩達はもう着替えが終わっていた。



「Aは寮だからいいけど、春乃は早く着替えて帰りなよ。
部活の後は選手達の自主練に付き合う事もあるけど、今日初日だからご両親も心配するだろうし」



「分かりました!A、寮なんだね」



「そうなの。一也が入れたがってね。私は通うからいいって言ったんだけど聞いてくれなくて……」



「あの監督が入れてくれるなんて、凄いわね。御幸くん、どうやって説得したのかしら」



貴子先輩から言われ確かに、と思う。


鉄心さんとは知り合いだけど、公私混同して誰か1人を贔屓するような人ではない。


どうやって説得したのか、一也に聞いてみよう。


そう思ったところで着替えようと服を脱ぐと、何故か視線を感じた。


なんかデジャヴだな、と思いながら視線を感じる方を向くと春乃からガン見されていた。



「春乃?どうかしたの?」



「A、スタイル良すぎだよ!どうやったら、こんなに細くなれるの!?」



「少食だからじゃないかな?昔からあんまりご飯を多く食べれなくて」



「そう、なんだ」



「なんでそんなに落ち込んでるの?」



微笑みながら聞くと申し訳なさそうに春乃が少し笑った。



「体のことに触れちゃったから……」



「体のことなんてもう慣れたよ。そんなに申し訳なさそうにしなくていいから。
友達なんだから遠慮とかしないでいいよ」



そう言うと春乃の顔がパァァ、と明るくなった。



「うん!ありがとう!……でも胸も大きいよね。なにかしてるの?」



「なにもしてないよ。遺伝、なのかな」



「羨ましい!」



こういうことを話したことがないから何て答えればいいのか分からない。



「春乃、早くしないと怒られちゃうよ?」



「そ、そうだね!」

baseball:12→←baseball:10



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.6/10 (33 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
62人がお気に入り
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

(プロフ) - 七さん» 返信遅れてすみません。コメント貰えると思っていなかったので、とても嬉しいです。ありがとうございます! (2016年11月17日 0時) (レス) id: d78a1e3ca6 (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - 花菜さん» 返信が遅れてすみません!とても励ましになっています。ありがとうございます! (2016年11月17日 0時) (レス) id: d78a1e3ca6 (このIDを非表示/違反報告)
- 頑張ってください (2016年9月17日 13時) (レス) id: 9b16ccdc70 (このIDを非表示/違反報告)
花菜 - 更新頑張って下さい! (2016年9月1日 17時) (レス) id: 68b5ec4d73 (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:璻 | 作成日時:2016年2月14日 1時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。