【おそ松さん】お前が欲しい【マフィア松】 (ページ42)

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Family４２ページ42

「何か思いついたのか？」

カラ松くんが問いかけると、十四松くんは元気よく答えた。

「あのね、俺が囮になればいいと思う！」

囮……？

「な、何言ってるの？！十四松兄さんが囮って……まさか自ら重病患者を装うってこと？」

「うんっ」

それは失敗すれば命がないことを意味する。

トド松くんがいち早く、その作戦はダメだと判断した。

「いや、その前に十四松だと元気すぎて無理だろう」

こんな時でも冷静だったおそ松くん。

彼の中で考えはまとまっているの……？

「分かった、それなら僕が適任だよね」

スッと手を挙げ、名乗り出る。

「な、何言ってるんだ一松！お前は暗殺が得意なんだ、相手に姿を見せてしまうのは……」

「黙ってろクソ松、行くっつってんだよ。ターゲット消すなら手段は選ばない……それが松野ファミリーのモットーでしょ」

「……ああ、確かにそうだよ。それなら、一松。お前に託すぜ！」

「ちょ、待ってよおそ松兄さん！一松にもしものことがあったら……！！」

ガタンッと大きく椅子を揺らし、立ち上がった。

「もしも、なんてことにならないように……万全な策を立てて、必ずターゲットを消す」

気付けば、皆の前で口走っていた。

「あっ……ごめんなさい、勝手にこんなこと……」

「いや、Aの言う通りだよ。ほら、女の子がこんなに危険な賭けに出ようとしてるんだぜ？俺たちは何もしねぇの？」

おそ松くんがフォローを入れてくれた。

そしてみんなに問う。

「俺は黙って見ているのも嫌だ、一松を危険にさらすのも嫌だが……任せる」

「うん、僕も……。何もしないと、結局ずっと変わらないもんね」

「俺、一松兄さんのこと絶対守るから……！！」

「僕も精一杯援護する！そしてターゲットを抹消しよう！！」

「お前ら……」

一松くんは、危険な賭けに出るのに表情は穏やかだった。

「よしっ、そう来なくちゃな！いつも言うけど無理はすんなよ！いくぜ……！！」

「おうっ！！」

今回も騒がしく作戦開始の合図が来る。