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夢小説?

聞きなれない言葉だ。
からかってんのか、とか思ったけど、及川は試合に負けた時くらいにしか見せない、とっても悔しそうな顔をしていた。

理由を探るべく俺は及川から受け取った携帯画面をスクロールする。

……裏切り小説、か。

*******************

更新されている範囲全てを読み終えたとき、俺の手は怒りに震えていた。

これは明らかに、青城なんかじゃない。
こんなにギスギスしてて、まとまりがないなんて。

……仲間を侮辱されてるって、思った。

かつてないほどの怒りが込み上げてきた。
泣きたい、それを必死にこらえる。
此処で俺が泣いちゃ駄目。今此処に居る及川を支えられるのは俺だけなのだ。弱いところを見せたら、及川だって不安になってしまう。

「及川、俺さ」
「ん?」

潤んだ瞳で及川が此方を見つめる。

「今な、スッゲー怒ってんの」

ごめん、と謝る及川に、お前じゃねー、と返す。

「仲間を侮辱されるって、こんなに腹が立つんだな」

込み上げてきたのを抑え、静かに言った。

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作者名:桃@宮瀬幸雲 | 作者ホームページ:http:  
作成日時:2017年1月9日 16時

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