エイプリルフール（過ぎてる） ページ7
日葵side
『……』
正直、今泣きそうです。
朝、渉さんに言われた言葉が頭に焼き付いて剝がれない。
『貴方が嫌い』
その言葉を聞いた瞬間、気づいたら私はその場から離れていた。
あの人の顔を見れない、見たくない。
『……っ』
家に帰るまで、渉さんに出会わないように細心の注意を払った。
救いだったのは、今日が演劇部の活動日で、私に仕事がなかったことだ。
家に帰ってすぐに、お風呂に入って、ご飯を食べて、そのまま布団をかぶった。
出来ることなら今日の出来事もすべて夢であってほしい。
――――
―――
―
『……はぁ』
ほっくんにしつこく落ち込んでいるわけを聞かれたが、何とかごまかした。
嫌われた原因も、きっと私にあるんだから。
嫌われたって思っていても、足は勝手に進む。
いつも通りに教室へ、あの人のもとへと。
あの人は、そこにいた。いつも通りに。でも一つ違うのは、少しだけ元気がなさそうなことだ。
『……ぇっ…と、渉さん、おはようございます……』
声がかすれて、小さくなる。
私のそんな調子を見てか、渉さんは大きくため息をする。
渉「……昨日のあれはさすがにやりすぎましたね。日葵さんを傷つけるつもりなど
微塵もなかったんですが……」
『……どうして…ですか?』
渉「あれは少々悪戯の過ぎた嘘ですよ。私はあなたが大好きで、愛してますから」
私は疑心暗鬼になっていた。向こうが一歩近づけば私は離れる。
信じられない。
渉「嫌いという感情は一切持ち合わせておりません……ですが」
その逆接を聞いて、私の心には、最悪な想像が浮かぶ。
それが恐ろしく、足がすくみ、下がっていた足が止まる。
目をつぶって、目の前から逃げようとする。
渉「まさか、日葵さんをここまで傷つけるとは、思っていませんでした」
細い指で髪に触れられ、私は目を開ける。
そこには悲しそうな顔をした渉さんがいて、私はその意味が分からず叫んだ。
『…だったら、どうして昨日あんなこと言ったんですか…!!
どうして……今そんなことを言うんですか……?』
渉さんの胸に飛び込んで、彼の制服を強くつかむ。
渉さんはただ私の髪を優しくをなでて言った。
渉「どうして……ですか。
今日は、四月二日ですよ?」
そこで私ははっとした。
『エ、エイプリルフール……ですか!』
私は本当に四月馬鹿だ。
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ヒメ＊ - とても面白いです(*^O^*)まさにこの御作品はAmazing だと思います！ (2017年8月19日 17時) (
レス) id: ab38d97291 (このIDを非表示/違反報告)
英智君尊いよぉぉぉぉぉ(((殴 - エイプリルフールネタ乗るぜ？やつさぁ、｢髪｣が｢神｣になってるよ〜。 (2017年4月2日 12時) (レス) id: 7e00625b4b (このIDを非表示/違反報告)
茶柱(プロフ) - tomo☆さん» 有難うございます!!…更新頑張ります! (2017年3月28日 20時) (レス) id: 266ac07be9 (このIDを非表示/違反報告)
tomo☆ - このシリーズの日々樹渉は日々樹渉してて最高です(о´∀`о)お師さんや色んなキャラクターが出てきて、ニヤニヤが止まりません(//∇//) (2017年3月28日 14時) (レス) id: da2441fb80 (このIDを非表示/違反報告)
茶柱(プロフ) - 真夜さん» 有難うございます!!…結構思いつきなのでネタが切れると止まります←。インスピレーションを沸かせなければ… (2017年3月22日 23時) (レス) id: 266ac07be9 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：茶柱 | 作者ホームページ：
作成日時：2017年3月20日 18時
