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「だからあの写真が倉持君だと仮定して、一番嫌だなって思うのは榊原乃愛さんでしょ？」
「何で？」
「だって倉持君の事が好きなんだもん。それに幼なじみなんだし、見ればそれが倉持君か分かるでしょ？」
「でも取ったところで何の意味があるの？」
「そりゃあ、倉持君とAの邪魔する為よ」
「でもそれって裏を返せば榊原さんが盗ったって事でしょ？」
「そうよ、そう言ってるの」
「でも証拠もないんだし、そんな事言っちゃダメだよ。早とちりかもしれないし。私の不注意だったのかも」
「でもユニフォームの件だって。ユニフォームを落としたって言うよりもあれはすり替えられたって感じでしょ」
「私が誰かのトートバッグと間違えたのかも。もしかしたら、ロッカー間違えた可能性もあるし…」
希子は私の言葉に少し不満そうだったけど、それ以上は何も言わなかった。私がその話に乗ってこないからなのか、憶測で物を言うのはダメだと判断したからなのか。どちらか分からないが、それ以上榊原さんの事には触れなかった。
ＳＨが終わった。スクールバックに荷物を入れていると、「洋ちゃん」と榊原さんが倉持君を呼ぶ声が聞こえる。いつもの事だ。聞くたびに反射的に心臓がビクリと跳ねる。これに慣れる日が来るのだろうか。
机の中身を全部出して中を覗いてみた。教科書で押し込まれて隅の方にクシャクシャになった写真がないかと思ったけど、チリ一つ無く綺麗な物だった。
次はどこを探すべきか、心当たりもなく思わず深い溜息を吐くと頭上から「内海」と呼ばれる。顔を上げるとそこには私を見下ろす倉持君が居た。
目の前の光景が信じられなくて、一度目を閉じた。そろそろと目を開けると、やはり目の前には倉持君の姿がある。
「内海」
また名前を呼ばれた。目の前で起きているのは錯覚でも何でも無い。現実なのだ。
そうと分かって私は顔を俯けた。どんな顔をすればいいのか、何を話せば良いのか分からない。
「何か探してるのか？」
下を向いたまま頷く。
「何、探してんだ？」
「ちょっと…」
「手伝おうか？」
「いい。倉持君は部活に行かないと。大会近いんでしょ？」
「その前に話があるんだけど」
「私はないもん」
止めてよ。今話したら決心が揺らぐ。
「俺はある」
「聞かない」
その場にしゃがんだまま、私は顔を膝に付けるように俯いて耳を塞いだ。倉持君は暫くそこにいた気配があったけど、私の決心が固いと思ったのか彼は教室を出て行った。
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豆腐戦士(プロフ) - 優莓瑠さん» 優莓瑠さん＞＞コメントありがとうございます！そしてお褒めの言葉ありがとうございます！嬉しいです(*´ー｀*)あとレスの仕方も教えて頂いて。ありがとうございます。これからもよろしくお願い致します！ (2016年5月27日 16時) (
レス) id: 74fa4ef45e (このIDを非表示/違反報告)
優莓瑠(プロフ) - 今までの中で一番面白いです！！更新まじで待ってますね！！ あ！あと。コメントの返し方は相手のレスって所を押したら相手に通知がいきますよ！ (2016年5月26日 22時) (レス) id: 27c955657d (このIDを非表示/違反報告)
豆腐戦士(プロフ) - ゼシカさん〉〉コメントありがとうございます！榊原さん怖いですね…。本当はこんな子になるはずじゃ(;・д・)これからもよろしくお願いします。 (2016年5月25日 19時) (レス) id: 74fa4ef45e (このIDを非表示/違反報告)
ゼシカ(プロフ) - 榊原ちゃん怖ぇ…いや、恋する乙女が怖いのか…？笑恋は盲目、って言いますからね…さてさて何を言い出してくるんですかね笑 (2016年5月25日 17時) (レス) id: 0929c9d91e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：豆腐戦士
| 作者ホームページ：
作成日時：2016年5月21日 22時
