仲間を助けて何が悪い ページ27
ーーーーA視点ーーーー
戦闘は激しくなっていた。
それでも私は疲れやいつもの熱さを感じなかった。
…昔は熱なんてほとんどでなかった。
その感覚が私の胸を鼓舞していた。
「っ……!」
いつのまにか私は中原中也を追い詰めていた。
「先刻、貴方は組合の写真を見せたわね?
組合が動くことを知っているのならポートマフィアが動けばいい話だわ。
でも、貴方は探偵者にその情報を教えた。何故?」
「ふっ、動くまでもねぇからな。」
「「「!!」」」
動くまでもない
これは探偵社員を囮にしたも同然だ。
「乱歩さん!」
「あぁ、すぐに国木田と谷崎を向かわせろ。」
まずい。
ナオミちゃん達が危ない……!
「んじゃ、俺はこれで失礼するぜ。」
コイツのせいで状況が一変した。
治と敦くんにも恐らく情報は届く。けれど、二人の救助に間に合うかしら…
「乱歩さん、私も行きます。」
「正気かい?アンタは今まで休んでたんだから
今動けば危ないことぐらい分かるだろう?」
分かっている。
そんなことは誰よりも理解しているつもりだ。
「それでも、味方の窮地は見過ごせません…!」
「……行け。」
「乱歩さん?」
「Aがいた方が勝率はあがる。行ってこい。」
その言葉をきいた後、私は急いで現場へ向かった。
「はぁ…ほんとにAは手に負えないねぇ。」
今も昔も氷乃Aは
仲間思いな人間だ___
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作者名:すばり x他1人 | 作成日時:2023年10月20日 1時