検索窓
今日:5 hit、昨日:0 hit、合計:28,252 hit

第24章・緋色の欠片 7 ページ18

大量の、鉄。



崩れ落ちた鉄棒か、将又赤からか。



自分達の遣った事に懼れ為して、逃げようぜ、散り散り逃げ出した。



最悪、手足が消えても重要器官…其れは無理だろうけどせめて頭は。



咄嗟の判断が利いた。



即死を、手足引き摺って意識を保てたのは鉄数が少なかったのと其の判断による物だろう。



掠れ眼から、逃げる表面の友達を見て、嗤う。



何だ結局、お前らもそうなんだろ、知ってたさ。



些細な事で保身の為押さえて来た怒りが、爆発しただけさ。



何て事無い、其の程度って知ってたさ。



少年は嗤って、もう死ぬんだなと思った。



人の多い往来に近かったから、其の鉄崩れる音に人が来た。



あっという間に、見物人の集団が出来上がる。



けど、と少年は思った。無意識の内、白を探して居た。



見慣れたオフホワイトは、幸運にも其処に居てくれた。



駆け寄って来た彼の愛しい姉を、少年は弱々しく見て笑う。



人には恵まれなかったな、姉以外は、少なくとも。



けど、俺には姉が居た。少年は其れが堪らなく嬉しかった。



そっと起こして呉れる、地面に散らばるオフホワイト。



周りは其れに騒めく。



煩いよ、少年は苛立った。お前ら何て御呼びじゃない。



姉に御都合突き付けて来た世間[お前ら]が大嫌いだ。少年は心で吐き捨てた。

第24章・緋色の欠片 8→←第24章・緋色の欠片 6



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.9/10 (33 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
105人がお気に入り
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

影宮緋月 - アリーチェさん» 有難う御座います!少し流離の旅に出て居て来て無くて済みません。更新頑張らせて頂きます! (2018年2月8日 16時) (レス) id: e17908aa70 (このIDを非表示/違反報告)
アリーチェ - 始めまして!すっごく面白くて最初から全部通していっきに見ちゃいました。更新頑張ってください、応援しています! (2018年1月30日 0時) (レス) id: d9a43b9adb (このIDを非表示/違反報告)
影宮緋月 - ゆうりんさん» えッ?お、面白い何て…こんな駄作に有難う御座います!更新、させて頂きますね! (2018年1月5日 14時) (レス) id: e17908aa70 (このIDを非表示/違反報告)
ゆうりん - とても面白かったです(* ´ ▽ ` *) (2018年1月5日 8時) (レス) id: dbb2dd845b (このIDを非表示/違反報告)
影宮緋月 - キラーさん» いえいえそんな。本当に嬉しかったです。全然下手じゃ無いし…絵が下手な作者は辛いです。正直な感想です、本当に。更新させて頂きますね! (2017年12月20日 17時) (レス) id: e17908aa70 (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:影宮緋月 | 作成日時:2017年11月20日 19時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。