少女の成長物語 with 再生屋コンビ10

292＊予定変更 ページ6

「ココさん！」

戸惑っていたココさん

でも私を見つけると、一瞬怪訝な顔をしてからいつもの柔らかい笑顔を見せてくれた

ん？なんだろう、さっきの表情…

まぁいいか！

「ココ、お前…そんな顔できたんだな…」

ココさんのこんな笑顔を初めて見たのか、マンサムさんは呆然

そんなに珍しいのかな？

私といるときはいつもあんな顔だけど…

「どうしたんだい？声が廊下まで聞こえてきたけど…」

私が彼に事情を説明する

ココさんはなるほどと頷きながら聞いてくれた

「ってことで、私は帰りますね。リン、また今度、絶対に遊ぼうね！」

バイバイをして部屋から出ようとしたその時

「ちょっと待って」

ココさんに腕を掴まれた

別に痛くないけど、突然のことだったから驚いてしまう

「あぁ、ごめんね…」

と、彼は申し訳なさそうに腕を引っ込める

「いえ、大丈夫ですよ！どうかしました？」

「もしこれからの予定がなかったら、僕の家でお泊まり会ってのはどうだい？」

「ええっ！？！！」

言われたのは私なのに、なぜかリンが酷く驚く

「ダ、ダメだし！ルナ、絶対ダメ！ココの家で二人きりとか絶対襲われて「リン？」…ひっ！？」

リンの言葉を遮る、有無をも言わせない彼の黒い笑顔

リンは顔色を青くして押し黙ってしまった

「バハハハハッ！女を家に連れ込むとはお前も隅に置けねぇ「所長？」

マンサムさんの耳元に顔を近づけるココさん

「所長、”人の恋路を邪魔する者は塩酸飲んで内臓全て焼きただれてしまえ”と言う言葉をご存じないのですか？まぁ、僕は毒人間なんでね、いつでも実行可能ですが…」

「すみませんでした」

マンサムさんは土下座しそうな勢いで謝罪をする

「あの、どうしましたか？ココさんの声が小さくて、何も聞こえなかったんですけど…」

「何でもないよ。気にしないで」

くるっと振り返る彼はとっても爽やかな笑みを向けた

「言ってることは全然爽やかじゃなかったし…」

そんなことを呟くリンを無視して、彼は私に微笑む

「どうかな？僕の家でお泊まり会…もしかして、嫌？」

「そ、そんな嫌だなんて！ココさんさえ良ければ」

そんな小犬みたいな目で見られて断れるわけないじゃん！！

「良かった！じゃ、早速行こうか！ちょうど珍しい食材も手に入ったんだ。家で一緒に食べよう」

ココさんに手を引かれ、部屋を出る

出る瞬間、リンとマンサムさんにすごく心配そうな顔をされたけど

なんでだろう…

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