50.ブルックリンヲ感ジテ ページ14
ツマラナイモノの箱を開け
中から大きめなドーナッツを取り出す
アイバチャンさん。
「これね！
俺のチョーオススメのドーナッツ◎
ブルックリン感じるから食べてみて！」
ブルックリンを感じる…ですか？
どれどれ…
パクリ。
「んーー♡
本当ですね！Brooklyn！！ 」
「発音すっげーーー！
まじでブルックリン！」
アッハーと、笑って
自分もドーナッツを咥える。
爽やかです、アイバチャンさん。
思わずマジマジと見ちゃう。
その細さスタイルの良さサラサラな髪の毛。
そして口の周りにいーっぱい付けたドーナッツのカケラを。
そしてまた一口パクリ。
おいしい♡
アイバチャンさんと2人でもぐもぐしてたら
旦那様は立ち上がって
「おい、イケメンが好物かもしんねーけど
一応浮気は許さないからな。」
「ぐふッッッ！！！！」
「うっわーーーー！
ドーナッツのカスの雨！！笑」
私の背後、
耳元でボソっとそんなことを言うから
思いっきりドーナッツを撒き散らしてしまう。
浮気は…ダメなんですね。
もしやこれが束縛ってやつですか！？
どうしましょう。
嫌じゃない、嫌じゃない。
むしろ嬉しい。
ダイニングキッチンから出て行く旦那様は
タバコの箱をチラっと見せて
"吸ってくる"の合図。
夜ご飯を食べた後
言葉にして言うわけではなく
そうやってジェスチャーで合図してくれるのが
なんとなく日課になってて。
口の周りを拭きながらうなづくと
何かに気づいたようにまた私に近づく。
「残ってる。」
そう言って頬に付いてたであろう
ドーナッツのかけらを
櫻井さんの指が捉えて
それを自分の口に運んでいった。
ひぇぇぇぇぇ！！！！
ナニコレ！？
「か、課長！？」
「カ、カチョー！！！！」
思わずビックリするアイバチャンさんにつられる。
「誰がお前の課長だ？
取ってやったの。ありがたく思え。」
とだけ言い残してダイニングを出て行った。
…いちいち
がっごいい！！！！
ほんっと心臓に悪いです！！
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作者名：ミイチゴ
| 作成日時：2015年7月10日 22時
