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18.あの焼き鳥屋 ページ18
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モクモク…
モクモク…
焼き鳥を焼く煙と
男たちから吐き出される煙草の煙。
煙が立ち込める狭い店内に
仕事帰りのサラリーマンたちがひしめき合って
座っている焼き鳥屋さん。
居酒屋で飲み終えてから
私たちと同期で品質管理部のクリステルと
その後輩のりゅうちぇる(80年代な服装をしていて付けられたあだ名)とトリンドルと私。
独身者だけで飲み直していた。
みんなお酒も回っていて
出るのはどうしても仕事の愚痴だった。
「とにかく俺と課長は合わない。」
「分かります！
僕、彼のいいところが見当たらなくて
どこかないか…何かないか…
仕事中ずっと考えてたんです。」
「仕事に集中しろよ！」
クリステルとりゅうちぇるの上司は
確かに変わり者で有名な課長だ。
「で、絞り出された答えが
"人を見下す天才"。」
「ぶっは！お前それいいところでも何でもねぇ！」
「あははー！
りゅうちぇる、おバカ！」
トリンドルもケタケタ笑って
楽しい飲み会。
お酒も美味しい…はず。
なのに。
私の身体の様子がおかしい。
一次会の時から変だな…とは思ってた。
たかだか生中一杯で
グワングワン目が回り
猛烈な眠気に襲われていた。
でも二次会のお誘い。
断るわけないでしょ。
タダ酒よ！？
生ビールが飲める貴重な機会を無駄にはせぬ！と
来たのがマズかった。…かも。
でも止められない。
「大将！生、おかわりぃ☆」
の掛け声。
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作者名：ミイチゴ
| 作成日時：2016年2月24日 22時
