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「神野くんっ!」




呼び止める少女の声に俺は振り返った。




セミロングの黒髪、赤い髪留め………。


『―――あぁ楯山さん、どうしたの?』




クラスメイトの、楯山文乃。


いつも笑顔の絶えない、クラスのいい子ちゃんだ。




「神野くんって補習受けてるけど、頭良いよね?」

『ん、そこそこかな。』

補習を受けてる理由は成績が悪かったからじゃない。

試験中に爆睡してテスト用紙を白紙で出したからだ。



「だったらお願いがあるんだけど…。」

『?』

なんだ?







「勉強、教えて下さいっ!!」


…………そういえばこの娘も、補習受けてたな…。

『別にいいぜ、そのくらい朝飯前だしな。』


すると楯山さんはパァッと顔を明るくさせた。


「ありがとうっ!!じゃあ放課後、図書室でいいかな?」

『おう。……でも楯山さんってさ、いつも如月に教えてもらってるんじゃなかったっけ?』

「うっ……それがね、シンタローったら酷いんだよ?私が何度やっても出来なかったら"馬鹿だから出来ねぇんだよ"って言うの。酷いでしょ!?」

『うわぉ……((汗。』

なにそれ怖い。


如月って冷たいヤツなのか、なんか楯山さんが可哀想だ。





っていうか、名前で呼ぶってことは……付き合ってるのか?


女の子に訊くのは愚問だから後で如月に訊こう。





**→←file23,ロストワールド



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sanguine - 全部読ませていただきました。ストーリー構成や内容など上手いですね。続き楽しみにしています! (2014年8月19日 10時) (携帯から) (レス) id: abe28fee4e (このIDを非表示/違反報告)
ルミカ - とても面白いです!!更新頑張ってください!! (2014年8月4日 11時) (レス) id: c5ff4717a2 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:綺羅 | 作成日時:2014年7月18日 11時

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