見つからない。 ページ13
それから俺達はユウキの言うまでもなく直帰したわけだが、なんとか無事に部屋まで辿り着く。
すでに帰っ来ていた母さんにバレかけたがなんとかやり過ごすことができた。
階段を降りる音が遠ざかると、布団からヒビヤが飛び出しす。
「おばさん、ここどこだよ!?」
「私の家だよ、あと"おばさん"って言わない。ねぇヒビヤくん、何があったの？」
「え？えっとたしかヒヨリと公園に行って………あれ…？」
突然ヒビヤは顔をしかめる。
「………思いだせない…。」
「はぁ!?思いだせないって、そんな前のことじゃねぇだろ!?」
「本当に思いだせないんだって!!!」
「そんな………。」
エネがGPSで検索しようとしてもエラーが発生し、当の本人はなぜか思いだせない。
ヒヨリだけが、見つからない。
「明日、警察でも行ってみるか……。」
この状況じゃ、どうしようも無い。
「どうして思いだせないんだよ……ヒヨリ………！」
ヒビヤはそう呟くと、涙を溢した。
「……ヒビヤくん、また明日一緒に探そう？ユウキさんだって手伝ってくれるから。」
「……ユウキ、が………。」
「うん、だから今日はもう休んで。」
「…………………。」
ヒビヤは何も言わずに、ただ頷いた。
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sanguine - 全部読ませていただきました。ストーリー構成や内容など上手いですね。続き楽しみにしています！ (2014年8月19日 10時) (携帯から) (
レス) id: abe28fee4e (このIDを非表示/違反報告)
ルミカ - とても面白いです！！更新頑張ってください！！ (2014年8月4日 11時) (レス) id: c5ff4717a2 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：綺羅 | 作成日時：2014年7月18日 11時
