【カゲプロ男主】ア｢シンタローの親友!?二人共そんな関係だったの………？｣『愛してるぜシンタロー。』シ｢誤解される、やめろ。｣・その10

file28,ライアーソサエティ＠シンタロー ページ13

エネが腕を振って通話を終了させる。

｢ユウキ、今からこっちに来るってよ。｣

｢そっか………ねぇお兄ちゃん。｣


少しだけ、モモが気まずそうに口を開いた。



｢ユウキさんのことなんだけど……。｣

『なんだよ。』

｢………………ユウキさんって、友達いるよね？｣

一瞬、目を見開いた。

その言葉がなぜモモの口から出るのか。



『………アイツが、何か言ってたのか？』


モモが首を横に振る。

｢何も言ってない─────言ってくれなかった。｣


少しだけその表情は悲しそうだった。


｢何も言わずに、笑って誤魔化されたっていうか………何かあるのかな、って。｣


アイツのことだ、昔むたいに取り繕ったような笑顔で適当に返したんだろう。

｢そういや……ちゃんと知らねぇもんな、アイツのこと。｣

｢ユウキさんのこと………？｣

まぁ、モモには話しておくべきかもしれない。


｢…………エネ、お前も別に聞いてていいけど俺が話したとか言うなよ。｣

「私、大事な話は言いふらしたりしませんよ。」

珍しく、エネは真剣な顔をしている。

ちゃんと聞く気があるようだ。



｢…………そもそも、アイツは周りの人間を信じちゃいないんだよ。特定のヤツを除いてな。｣






俺は久々に、ユウキと出会った時の事を思い出していた。

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