着信 ページ18
.
みんなが最年少だって私を妹のように構ってくれる。
同い年のるぅちゃんや莉犬くんもそう。
数ヶ月の差なのにそうやって甘やかしてくれる。
それがるぅちゃんや莉犬くん達のリスナーにとっては嫌なのかもしれない。
私のリスナーがよく思ってないんだから、そう。
わからない。
辞めるつもりなんてなかった。
ライブやリレー生放送の終わりのたびに言ってるもん、それに嘘はない。
...けど、少し頭をよぎってしまったのも事実だ。
そう思ってるとき。
どこかから着信音が鳴った。
ななもり「あ、俺だ。...みんなから」
なーくんがタップしてスピーカーにしてくれた。
それはグループ通話で、みんな揃っている。
私も自分のスマホを見てみると、マナーモードにしていたから気づかなかったけど、たくさんの着信が来ていた。
さとみ「あ、繋がった」
莉犬「さくちゃん!」
『ん?』
るぅと「あ、よかったぁ...」
ころん「大丈夫?」
さとみ「さくにも電話したんだからな!最初からこうすればよかったわ」
『...っ、』
一粒涙が溢れたら一気に流れてくる。
みんなの声が聞けたら安心した。
ジェル「怖かったなぁ、たくさん泣いてええよ」
隣にいるジェルくんは私を引き寄せて頭を優しくポンポンしてくれる。
そして反対側の隣にいるなーくんは背中を規則正しく叩いてくれた。
電話越しのみんなも優しく声をかけてくれていた。
ななもり「さくちゃん。俺達に守らせて?」
ジェル「離れられてもこっちも困るわ」
さとみ「はぁ?離れようとしてたの?離れられるわけねぇじゃん」
るぅと「そうだよ。さくりちゃん全然わかってない」
莉犬「俺達はどんな目に遭ったとしてもさくちゃんと一緒にいることを選ぶから」
ころん「だから離れられると思うなよ」
『離れたくないよ...好きだもん』
みんなのこと大好きなのに、離れることなんてできるのかな。
今はただただ。
みんなの笑った声が聞こえて安心した。
819人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「すとぷり」関連の作品
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:ひーりん。 | 作成日時:2019年4月27日 17時