隣の部屋のさとみくん。【すとぷり】

来年も君と_colon ページ22

「ころちゃん あけましておめでとう」


「ん、Aあけおめ。今年もよろしく」


「…で、なんで新年早々私達はこたつでゴロゴロしてるの？」


1月1日_午前5時。


私は、ころちゃん家のこたつにいた。


大晦日の夕方。すとぷりメンバーと打ち上げをして疲れ果てている筈の彼から
"新年を一緒に迎えたい"
なんて連絡が来て、飛んできた。


それなのにいざ家に来てみると"二日酔いしんどいから癒して"だとか "編集しといて"だの、言う事やることいつもと変わらずで。


彼からの連絡に初詣かな？初日の出かな？とか浮かれていた自分が悪いのだが、ちょっぴり寂しかった。


「外寒い、出たくない」


ぷい、とそっぽを向いてもぞもぞと彼は動く。


ダンゴムシか、どこか見覚えのある動きに私は目尻を下げて笑った。


「ころちゃんと初詣行きたかった…」


「…そんなに？」


「え、うん…お願いしたい事いっぱいあったの」


「ころちゃんは、その、無いの？」


私達は付き合って二年目なのだから、お願いしたい事は沢山ある筈だ。多分。


「神様なんて興味無いし」


「僕にとって神様(いちばん)はAだもん。神様と一緒に新年迎えられるって縁起よすぎるでしょ。」


彼が突然真剣な顔で言うもんだから。不覚にもきゅん、と胸が高鳴って。


「…な、にそれ。ほんとばか。」


「そんなばかを好きになったのはどこの誰だよ。」


「うるさい、ころちゃんのあほ、ばか」


「ほんっと、素直じゃないんだから。」




「あーあ、僕の想いは一方通行だったのかな…」


わざとらしく肩を落としてしゅん、とする彼


たまには甘えてみるか、
とんとん、と彼の寂しげな背中をつつく。


彼の振り向きざまに飛びついて、その唇に吸い付いた。動揺してぐらぐらと揺れる彼の瞳を私で埋め尽くす。


「だいすきだよ、ころちゃん。」


林檎のように真っ赤に染まる彼に愛の言葉を囁けば、彼は照れたのか目を逸らした。


「はぁ…可愛すぎかよ。」


「予定変更。襲うわ。」


「え、まっ、まって！！！」


「待たない。僕の事弄んだ罰だから。」


彼の真剣な表情から、目が離せない。


今度は私が彼色に染まる番。


✽+†+✽――✽+†+✽――✽+†+✽――

あけましておめでとうございます

さところ番外編でした!!!

どちらも神様とか信じなさそうで…こうなりました笑

突然のアンケートにコメントしてくださった御二方ありがとうございました！

今年もよろしくお願いします。

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