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ドアを閉めずに全速力で教室から離れる
涙で前が見えないとか 関係なくて
ただただ 、 あの教室から離れたくて
走って走って 、
ガツッ
勢い良く下駄箱にぶつかった。
『 っ、いっ … 』
衝撃が強過ぎて 頭を抑えながら
その場にしゃがみ込んでしまう。
でも、こんなの胸の痛みなんかに比べたら
全然全然 痛くない 、
『 ばかは 、私じゃん、… っ 』
下駄箱に寄り掛かって膝を抱えるように
体育座りで 涙を止めようとするけど
全然 止まんなくて 、
私が 、あの時に 二つ返事でうん 、って言ってれば
こんな事に ならなかったのかな、
『 …… さとみくん 、 』
「 っはぁ、… 呼んだ?よな?! 」
『 っ、さ、とみくっ、ん… !? 』
ばっ、て顔を上げたら
汗をかいてるさとみくんが居て
私と 目線を合わせるように 隣に座る
『 さとみく、なんで、え、… 佐々木さん … っ 』
落ち着け、ってさとみくんがカーディガンの袖で
私の涙を ぐいって拭いて
「 お前の思ってる事、全部教えて 」
そう言って 、さとみくんは
いつもの様に 手に頬を乗せてこっちを見詰める
ぐ、って 零れそうな涙を堪えながら
私が ぼそぼそ 呟く
『 っ、さとみくんの、好きな人っ、教えてっ、 』
「 お前 」
『 っ佐々木さんとは、どうなったの 、っ? 』
「 断ったに決まってんだろ、付き合ったかと思った? 」
『 … な、んで、追い掛けて来た、のっ、 』
「 お前が泣きそうな顔してたから、それに 好きな奴だし放っておけねぇ、つーの 」
ふっ、て笑って 後は? って言うさとみくんに
ぎゅうって 、 抱き着いた 。
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あおさ - 木下くん好き過ぎる← (2020年6月23日 0時) (レス) id: 62945174ec (このIDを非表示/違反報告)
ナイト(プロフ) - 続き〜 (2019年6月20日 22時) (レス) id: 2c7054aa37 (このIDを非表示/違反報告)
ゆず - 最高!! (2019年6月3日 17時) (レス) id: a3af942d1f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ひよこ | 作成日時:2019年5月17日 20時