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『クリスマスは勉強?』
蘭さんからのメールが届き、もうじきクリスマスだということを実感した。
『受験生にクリスマスなんて無いって言うべきなんでしょうけど息抜きも欲しいです』
『夕飯食ってイルミネーションだけ見に行かねぇ?』
毎年クリスマスは家で過ごすか友達と遊ぶぐらいの予定しか無かったので期待で胸が高鳴った。
『行きたい!!』
二つ返事で提案をのんだ。
心置きなくクリスマスを迎える為に勉強に更に精を出した。
クリスマスの日約束の17時に蘭さんは家まで迎えに来た。
「風邪ひいたら困るからタクシーで行こ」
乗せられたタクシーは蘭さんの家から乗ってきたのか既にメーターはそれなりの額になっていた。
「蘭さん?」
少し上の空の蘭さんに声をかけると少し緩んでいた表情が引き締まった。
「どうしたんですか?」
「……浮かれてんの」
「え?」
「クリスマス断られると思ってたから」
私が無理なら他の女の子を誘うのかもなって思ってたのにそんな風に言われて顔に熱をもった。
「なんだかキャラ違くないですか?」
「うるせぇよ」
蘭さんも顔を赤らめてそっぽを向いてしまったがその代わり手をしっかりと握られた。
連れてこられたのは少し小洒落た個人のイタリアンレストランだった。
クリスマスは完全予約制なのか、ゆったりと席が設けられていた。
「クリスマス特別コースです」
飲み物を見て辛口のジンジャエールを蘭さんは『泡』と注文した。
色とりどりの前菜や麦わら帽子のようなラビオリのパスタ、白トリュフが乗せられたリゾットにジビエのグリルが出された。
「なんだかクリスマスに鹿さんを食べるのは心苦しい」
「トナカイじゃねぇしいいんじゃねぇ?」
複雑な思いでエゾシカのグリル口にしてみると意外とクセが無く食べやすくてびっくりした。
「ジビエ平気だった?」
「初めて食べたけどラムより食べやすいかも」
上質な赤身肉で食べやすかった。
ドルチェはカッサータとスフォリアテッラというイタリアのお菓子が出されたが、蘭さんは事前に甘いのを断っていたのかアフォガードが出された。
口の中に甘いチーズの香りが広がり口元を綻ばせてると蘭さんが小さく笑った。
「美味そうに食うなって」
「美味しいですもん」
「なら良かった」
甘いドルチェにも負けない甘い雰囲気に行儀悪くスプーンを咥える事しか出来なかった。
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みくる(プロフ) - 月華さん» 私は月華さんなりに終わらせてくれたら何でも嬉しいです!🤭メッセージさっき確認したんですけど、届いてなかったです!💦バグですかね?愛したためてくれたのめちゃくちゃ読みたい笑笑 (2022年9月22日 22時) (レス) id: 8d807adfab (このIDを非表示/違反報告)
月華(プロフ) - みくるさん» なんだかオチを付けるべきかわかんなくて笑 誰にオチても不満でそう…。そういえばメールって返信届いてました?返信したってなってたけど送信履歴にみくるさんの作品の愛をしたためたのがなくて…。届いてたらいいんですが。 (2022年9月22日 19時) (レス) id: cb2ce3c237 (このIDを非表示/違反報告)
みくる(プロフ) - 月華さん» 行き詰まるとかけ持ちしたくなるのわかります笑 応援してます♪ (2022年9月22日 12時) (レス) @page4 id: 8d807adfab (このIDを非表示/違反報告)
月華(プロフ) - みくるさん» コメントありがとう!!自由恋愛が終わり見えないから掛け持ちしちゃいました!今回はシンプルに頑張ろうと思います! (2022年9月22日 11時) (レス) id: cb2ce3c237 (このIDを非表示/違反報告)
みくる(プロフ) - わーい!月華さんの新作だ!! 今回のはちょっとミステリアスで、これからがすごく楽しみです😻 (2022年9月22日 9時) (レス) @page3 id: 8d807adfab (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:月華 | 作成日時:2022年9月18日 19時