時が経ち、記憶を失おうとも･･･《２》 〜消えゆく月〜

ムーン、君は何者なの？ ページ13

トウマside

アズサさんにパックンを渡した後、僕たちは家に帰った。ムーンは何も話さず、ソファーに座る。昨日もそうだった。

ト「ねえ、ムーンどうしたの？昨日から元気無いよ。もしかして、疲れてる？」

ム「いや？別に。」

ムーン、昨日の地面を凍らせるのもそうだがとても不思議なことが多い。

ト「ムーン、昨日のは何だったの？」

ム「昨日の？ああ、凍らせたやつ？」

ト「そう。」

あれは何なのか僕は不思議に思って昨日の尋ねたが答えてくれなかった。

ム「何でしょう？」

そうやって、ムーンは教えてくれない。いつもだ。

ト「ねえムーン、君は何者なの？」




沈黙の空間が続く。




ム「幻光族の一人。今はそれしか言えない。」

ト「何で今はそれしか言えないの？教えてよ、ムーン。」

ム「はぁ･･･。僕が本当はここに存在してはいけない存在ならば、何故僕は君と一緒に今いるでしょう？」

どういう意味だ？これは。

ムーンはそう言った後、夜空を見上げた。すると、その瞬間月食が起こった。

ト「えっ！？」

ム「ふふっ。驚いた？」

そう言って、彼女は微笑む。だが、少し寂しげな様子だった。

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