[東京喰種]喰べたいけど喰べたくない。4[月山習]

145. ページ10

・



トーカは魔女。


メイク担当はあたしと入見さん。



入見さんはスカル風メイク。


ぶっちゃけ怖い。



古間さんはオラフ。似合いすぎててめっちゃ笑った。



ロマは残念ながらオフ。見たかったのに。



あたしはヴァンパイア。


ちゃんとマントもつけて血糊もつけて牙もつけてるから一番ガチ。



そして問題のニシキ。


もうこれは爆笑しかないので言葉にできませんね。




芳村さんはいつもの通り。


人間ってコスプレです。嘘です。




あんていくのドアが開いた。



「いらっしゃいませ」


「トーカ!Aは?」



聞き覚えのある声。



「ん、あっち」



振り返ると、そこには大地。


珍しいなこんな早くから。



「A!?あれが!?」


「わりーかよ」


「男じゃん!」


「うっせーな」



頬をつねる。



「いふぁい。あ、トリックオアトリート!」



思い出したようにそう付け足した。


こいつもそれ目的で来たな?



「ないよ。大体食えねーじゃん」


「えぇー……」


「……っつーのは冗談で、カプチーノでもサービスしてやろう」


「まじで!?A大好き!」


「はいはい」



何描こうかな……。


少し考える。



……あ、決めた。




ハロウィンだからね。ジャックオーランタンでも描こうじゃないの。



「……はいよ」


「ありがと!」



絵を眺めるこやつ。


うむ、一気に飲み干さないだけマシだ。



「かぼちゃ?」


「ハロウィンの定番な」


「あぁ!あのよくいるやつね」



頷いてずぞぞ、とカプチーノを飲み干した。


熱くねーのかよ……。




ふ、と笑う。


人間も喰種もイベント好きは皆同じだな……。




来年はなんのコスプレしよう。江利と相談しなきゃな。




・

146.→←144.

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す