[東京喰種]喰べたいけど喰べたくない。4[月山習]

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「せっかく可愛い格好をしているのに仏頂面じゃもったいないよ」


「あんだけ爆笑してたのに?何言ってんの?」



ほんとに最低かよこいつ。


確かに似合わないけど!



「もう着替える」


「「だめ!」」



トーカとヒナがユニゾンした。


そんな声揃って言われても……。



今すぐにでも脱ぎたい。脱ぎ去りたい。



「この眼帯かゆいんだよ!」



花びらがちくちくして物凄くかゆい。


眼帯をむしり取った。



「Aお姉ちゃん、笑って?」



しばらくヒナを見つめて白目をむく。



ガツン、と頭を殴られた。



「いってぇな!!」


「何してくれてんだあほ!」


「はぁ!?ハロウィンにはおばけだろ!?これ幽霊のコスプレじゃねーの!?」


「だからって白目むくか普通!?」


「これがあたしの全力のハロウィンだよ!」



激しく言い合うあたしとトーカ。



ヒナと習がため息をつく。



「とてもレディとは思えない…」


「怖かった…」


「大体、今の仮装は生温いんだよ。ナース?ポリス?はんっ!!!!!!そんなのただのお仕事コスプレだろーが!!!」



三人を放っておいてそのまま喋り続ける。



「ハロウィンといえば全力コスプレだろ?コスプレするなら全力でやるよな?」


「……何を熱く語ってんだ」


「生半可な気持ちでハロウィンすんじゃねーってことだよ」



ハロウィンについては厳しいので。あたしは。


テレビとか見てても生温すぎる。



某テーマパークのハロウィンを見てみなさいよ!


ゾンビが追いかけてくるんだぞ!?楽しいな!?




「つまり、ハロウィン大好きってことだね?」


「めっちゃ好き!」




習の言葉に頷く。



昔はよく江利とコスプレした。


もちろんガチな方で。



「じゃあなんで嫌がってたんだよ」


「無理矢理拉致られて着替えさせられて怒らない人っている?」



いくら仏でも怒るぞ?





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