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果てる、そう思った寸前で手が止まった。
「……しゅ、う」
自分の意思で発した声は掠れていた。
やだ……止めないで…。
「言ってごらん?」
怪しく微笑む習。
いつもなら意地でも言わないが、今はそんなことどうでもよくて。
声を絞り出す。
「止め、ないで」
「…いい子だ」
再び動き始めた指に、また体が跳ねる。
声が甲高く上がった。
あたしの声であたしの声じゃない。
「今日は随分感度がいいね?」
「うる…っさ……」
肩で息をしながら習を睨みつける。
こんの変態野郎……!
「…Aの嫌がる顔は、誘ってるようにしか思えない」
「誘ってねぇよ!……んっ…」
起き上がろうとすると、唇を塞がれ押し倒された。
舌が絡み合う。
酸素が足りない。頭がくらくらする。
目の前が暗くなりそうなその時、リップ音を立てて唇が離れた。
大きく息を吸い込んで脳に酸素を送り込む。
殺す気かよこいつ。
「……ばか」
「そそるよ」
「うっさい」
そう言った瞬間、中に入ってくる習自身。
「っあ、」
いつの間に……!
何も考える暇もなく、ただただ快感に溺れる。
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「おはよう」
「……動けない」
「何故だい?」
「……てめーが昨日…ってか今日激しくするからだろぼけ」
体がったがたでめっちゃ痛い。
もうちょい寝たらよくなるかな……。
「確かに激しかったね」
「……」
「Aが可愛すぎるからいけないんだ」
「はぁ?何それ」
ちゅ、と触れるだけのキスをされた。
……こんなんで充分あたしの心を奪うからずるい。
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あつき(プロフ) - nanoさん» ありがとうございます…!これからもお付き合いのほどよろしくお願い致します。 (2014年11月23日 23時) (レス) id: e41d28bd72 (このIDを非表示/違反報告)
nano(プロフ) - 飽きてなどいません。続き楽しみにしてます! (2014年11月23日 23時) (レス) id: 3d9ff45680 (このIDを非表示/違反報告)
あつき(プロフ) - リンさん» ひえええ、有難うございます!!日々妄想してるのでネタは尽きません…! (2014年11月23日 21時) (レス) id: 988ea2a69c (このIDを非表示/違反報告)
リン - 面白いです!ネタが尽きないのが凄いです。これからも頑張って下さい(`∞´) (2014年11月23日 19時) (レス) id: 0161c05280 (このIDを非表示/違反報告)
あつき(プロフ) - なぎさん» ありがとうございます!これからもよろしくお願いします! (2014年11月17日 17時) (レス) id: e41d28bd72 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:あつき | 作成日時:2014年10月28日 16時