[東京喰種]喰べたいけど喰べたくない。4[月山習]

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「助けて!!」


「……」



しがみついてきた江利を冷めた目で見る。


また何をやらかして来たんだか。




「え、ちょっと、そこはどうしたの?とか聞くでしょ」


「単位やばいのかなぁって」


「違う!もっと危機的状況なの!」


「金ないの?」


「ちっがーう!!!」




元気だなこいつ……。




「じゃあ何」


「急に告白されて……断ったらなんか後つけられてるっぽくて…」


「…まじで?」


「まじで」



真剣な顔で頷くからには本当なんだろう。


まぁ、こいつ一応モテるからな……。



「いつからだよ」


「一週間前くらい」


「結構経ったな」



もっと早く言えばよかったのに。


…助けてって言われても…ねぇ。




「……お願いがあります」


「んー?」


「明日一日だけあたしのか「っぐしゅんっ!!!!」



漫画のようなタイミングでくしゃみが出た。


おかげで江利の言葉は聞き取れず。


さっみー……。



「え?ごめんもっかい言って」


「……もう、ばか!!」


「ごめんってば!!叩くな!」



江利からの攻撃を受け止める。



「明日一日だけあたしの彼氏になれっつってんの!!!」



超至近距離で言われて、あたしはフリーズ。



……お、おい、彼氏だと?



空耳か?空耳だったらいいな?




「嘘だろ?」


「本気だよ」


「あたしの性別は?」


「不明」


「ふざけんな」



言うまでもないが、女子だ!!!!!



「断るとき彼氏いるって言っちゃってさ…」


「…ん?でもお前彼氏いるだろ」


「いない」


「あれ?」


「別れた。それに、もう彼氏作らないの」


「……そっか。じゃあいいよ」




そう言うと、江利の顔が輝いた。




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