[東京喰種]喰べたいけど喰べたくない。4[月山習]

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目の前には、何故かポッキー。



「……うん、で?」


「今日はポッキーの日らしいね」


「あたしらには縁のないことかと」



食えねーし。食ったとしても吐くし。


……何を企んでやがるこのばか習…。




警戒しながら後ずさり。


ぱしっと腕を掴まれた。




「ポッキーゲームって知ってるかい?」


「知りません。じゃ、これで」



逃げようとしても腕を離さない。


ポッキーゲームとかふざけんなよ殺すぞ食えねーだろ。



「第一食えないしね!?ポッキーとか人間の食い物だしね!?」


「知ってるよ」


「じゃあ無理だ」



やめよう!うん!そうしよう!



首を横に振っていると、口にポッキーを突っ込まれた。



「!!!!!!!!!!」



無理。死ぬ。何このまずさ。


……つーか…なんかこれ短くね…?



込み上げてくる吐き気に耐えていると、唇が塞がれた。



折れたポッキーを飲み込む。





まずさと息苦しさで視界が滲んだ。


まじ…で……死ぬから…!!




「……っ、はぁっ」



一瞬離れたとき、大きく息を吸い込む。



もう一度唇が触れる直前に思いっきり習を押しとどめる。




「…………吐く」



トイレに駆け込んだ。







さて、数分後。



「落ち着いたかい?」


「ほんと殺すよ?」



え、何、嫌がらせ?



胸ぐらを締め上げる。



「なぁ?喰種は人間の食い物食えねーって知ってんだろ?殺す気か?」


「Jokeさ」


「笑えない!!!」



がくがく揺さぶる。


吐かせるなよばか野郎!!!



不意に顎を持ち上げられた。



触れた唇。




「そんなゲームしなくてもキスくらいできるけどね?」


「……殺す」





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