[東京喰種]喰べたいけど喰べたくない。3[月山習]

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鍵をかけてまたベッドに戻る。



だいぶ楽になったけどやっぱつらいわこれ……。



再びうとうとし始めると、ガチャ、という音。



…………ガチャ?




顔を上げなきゃとは思うけど上げられない。


眠い。

睡魔に耐えてゆっくり顔を上げる。




「大丈夫かい?」


「悪化した」


なんで来てんだよこんな時に……。



「霧嶋さんから聞いたんだよ」


「なんて?」



まさか生理とか言ってないだろうな。



「体調不良で休みって」


「ああ、うん」



さすがに言わないか。トーカも女の子だもんな。


枕から目だけを出す。



「生理だろう?」



あたしの手から枕が消えた。


そしていつの間にか立ち上がっている。


枕の行き着いた先は習の顔面。



見事にヒットしたそれはあたしのコントロールの良さを物語っている。



「……!!!!!!!!!!」



声にならないあたしの叫び。死ね。



「力強すぎないかい!!」



おでこを赤くした習が抗議する。



「死ね!!変態!!なんで知ってんだよ気持ち悪い!!」


「喰種の体は丈夫だから、体調悪いといえばそれくらいしかないだろう?」


「死ねまじこのくそ変態気持ちわりぃんだよ殺すぞあほ山もう帰れ」



一息で言う。


怒りは収まらない。



「赫子が出ているよ」


「怒りすぎて出たんだよ」


「そんなに怒ることないじゃないか」


「こんなこと言われて怒らない人いるか!?」



いないよな!見たことねーわ!



「心配しているんだよ」


「何も言わず察してやるっていうのも優しさじゃないですかね!」


「…それもそうだね。これからはそうしよう」


「いや、もうこれからは放っておいてください」



……叫んだらくらくらしてきた。



「……今日、あたしに少しでも手出したら殺す」


「キスでもかい?」


「うん!殺すから!」



こいつが来たせいで悪化した。


明日もきつかったらどうしてくれるんだばか野郎。





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