[東京喰種]喰べたいけど喰べたくない。3[月山習]

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……なんだこれは。


これというか、この状況はなんだ。



目の前には習、後ろには壁。



壁ドンってのはわかってるけど何故あたしがされているのか。




「……」


「どうだい?」


「何が」



どう?って聞かれて何を答えればいいんだ。



「とりあえず邪魔。どいて」


「…おかしいね」


「正常ですけど」


「こう…何か胸に来るものは?」


「吐き気」


「何故だい、Tell me」


「うざいから。……本当に邪魔だからどいて」



腕を払おうとしても動かない。


……腕折るぞこの野郎。




じゃあ、と言われて手を引かれた。


今度は何。




連れてこられたのは部屋の角。



何するんだよめんどくせーな……。




「……何それ」


「女性はドキドキするらしいよ」


「うん、するね。こいつ危ないぞ、ってドキドキするね」



これはあれか。蝉ドンか。


身の危険を感じてドキドキしますね。




「いつまでやってんだ」



腹に思いっきり一発。



床に落ちた習を見下ろす。





……本当は急所蹴ろうかと思ったけどやめといた。




「ばかなの?ばかだったなそういえば」


「失礼だね」


「踏むよ」


「Aになら踏まれてもいいさ」


「気持ち悪いんだよ。ドMか」



踏む直前で寸止めする。



「……ドMは嫌いなんだよ」


「サディストなのにかい?」


「誰がサドだ。いじめられて喜ぶ奴の気がしれん。気持ち悪い。歯向かってくんのが一番だろ」


「……そういう人をまた折るんだね?」


「もちろん」


「真のサディストだよ……」



サドじゃねーっつってんだろ。





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