[東京喰種]喰べたいけど喰べたくない。3[月山習]

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大地が来て数時間。



「A!」


「んーだーよー」


「あーそーぼー!」


「いーやーだー」



背後から肩を揺さぶられる。


こいつちっさい習かよ。どんだけ構ってほしいの。



「……A」


「……お前まで……」



腕を掴む習。


めんどくせーなこの男ども。



「お前変なのにばっか好かれるな」



ニシキが呆れ声で言う。



「同意」



どうでもいいからこの状況から逃れたい。


がくがくと肩を揺らす大地。


腕を引っ張る習。



「お前ら!大地!肩外れるわ!習!腕抜けるわ!」



二人に怒鳴る。


お前らはあたしの体を壊す気か。



トーカが言った。


「……月山、なんでガキと対等に張り合ってんだ」


「Aが取られる」


「ねぇ、この兄ちゃん、Aの彼氏?」



大地が大きな目を見開いて言う。



「……ふっ、どうだろう」


「何濁してるんだ!」


「ごめん。うん。彼氏だね」



詰め寄られて激しく頷く。


やばい。喰われそうな勢いだ。



「……お願い。近い。離れて」


「…………」



離れる前に唇が触れた。



……おい。ガキの前で何してんだよ。



「じゃあ、この兄ちゃんに飽きたら俺が彼氏になる!」


「……くっはははははははは!!!!おまっ、…いい度胸してるわほんっと……苦しっ……息できなっ」



テーブルを叩いて大爆笑。


しばらく経って大きく肩で息する。



「はぁっ……笑ったわ……。習、どーする?」


「喰うぞ」


「ってことだから無理かな。悪いけどあたし年下に興味ないんだわ」


「すぐ大きくなる!」


「もっと可愛い子探せよ」


「A以上に可愛い子なんていないだろう?」


「うん、お前は入ってくんな。ややこしい」



習を押しのける。邪魔だ。




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