16 一松とご挨拶3 ページ16
「一松兄さん…」
仕方ない。逃しはしたが、ゴキ○リに立ち向かってくれた健闘を称えて膝くらいは貸してやろう。
「お前、足ほっそ！…ちゃんと飯食えてたのか」一松がびっくりした声で言った。
表情は顔が私のお腹にくっついているので読めない。
余計なお世話ではあるが…心配してくれているのだろうか。
「うるさいなもー！大丈夫だよ、図々しいことだけが取り柄だから」
「…」
返事が返ってこない。
「…急に黙らないでよ」
「…」
「…寝たの？のび太くんか」
ただ膝に乗せてやるというのもなんだか癪だ。ちょっと悪戯してやろうかな。
「っ…」
ボサボサの頭をそっと撫でると、一瞬ビクッと体が反応した。起きちゃったかな？と思ったが何も言ってこないのでそのまま続ける。触り心地がとても良い。
「ふふっ猫みたい」
どうせ聞いていないから、ぽつりと呟いてみる。
丸くなって眠っている姿は本当に猫みたいだ。
「誰が猫だって？」
「ひっ！お、起きてたの！？」
「寝たとは言ってねぇ」
「そ、そうか…そうだね。あ、ごめん、頭…」
置いていた手を引っ込めようとすると、ガッと掴まれ再び一松兄さんの頭の上に持っていかれた。
「…いいよ、そのままで」
「！」
撫でられるの、好きなのかな？…ちょっと可愛いかも。
「なあA」
そう言って起き上がった。ボサボサの頭は、更にボサボサになっている。
フワフワで触り心地が良いからいけないんだ。
「何？」
「その…なんだ、昨日は、悪かったな…」ぼそぼそと、普段よりも小さな声でそう言った。「俺の事、嫌いになった？」
「っ！そんなことないっ…！私、嫌われたんじゃないかって、やっぱり図々し過ぎたんじゃないかって、不安で…！」
「！？…んな訳あるかよ。むしろ…」何故か照れたように俯く。
「ん？むしろ？」
「んでもねーよ！おら、早く飯食って太れ！」
吐き捨てるようにそう言って、頭をポンポンと撫でてくれた。大きな手が、温かかった。
「ええ〜！？」
本当だね、トッティ。どうやら悪い人じゃないみたい。
自然と笑みがこぼれて、頬が緩んでしまう。
足早に下に降りていく一松兄さんを追いかけ、私達は２階を後にした。
以前の垢で書いていた小説から少し抜粋しました…分かる方、いらっしゃいますか？(笑)
今日でテスト２週間前なので更新が出来ませんが、また必ず戻ってくるのでしばしお待ちを…！よろしくお願いします！！感想・評価・要望など待ってます！気軽にどうぞ♪もっちゃん
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もっちゃん(プロフ) - みかんたべたいさん» コメントありがとうございます！お返事遅くなってすみません！嬉しいです♪更新は不定期で本当に申し訳ないですが、頑張って少しずつ更新して行きたいと思います！ (2017年3月11日 23時) (
レス) id: 69ad4cda33 (このIDを非表示/違反報告)
みかんたべたい - おもしろいですね！！！これからもがんばってくださぁぁぁぁい！！！ (2016年7月3日 14時) (レス) id: dd6ee1b572 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：もっちゃん | 作成日時：2016年4月7日 17時
