12 トド松と買い物4 ページ12
「あ、鼻水ついちゃった」
「うわっ、きたな！？」
もー、といいながらトッティが顔を
拭いてくれる。
トッティはお母さんみたいだな、と思った。
「へへ、ありがと」
「いいけど…鼻水はちょっとどうかと思う」
「へーい」
この呆れ顔である。
「で、早く質問に答えてよ」
「ぐっ…」
酔っていつの間にか寝てて
目が覚めたらおたくのお兄さんのネクタイに
縛られてましたなんて言えない、
その後また別のお兄さんに
謎に迫られてくすぐられましたなんて
言えるわけない！！！
そんなことを言ったら
頭おかしいやつだと思われてしまう。
ドン引きされるかもしれない。
事実だが、お兄さんがそんなことをしたなんて、
言われても信じないだろう。
「A？…言えないほど
酷いことされたの？」
私がしばらく黙っていると、
トッティが尋ねてきた。
というか、どうして酷いことをされたと
決めつけるんだろうか。
普通、兄弟のことをそんな風に疑うか？
「いや、そうじゃないけど…」
トッティが澄んだ瞳で私の目を覗き込んだ。
条件反射で目を逸らしてしまった。
「は、恥ずかしいというか、あは、あはは…」
「…」
「真顔やめて！？」
私の空元気も虚しく、
人の少ない店内を涼しい風が通り抜けて行った。
「分かった、言うよ！
でもお願い、引かないでね？」
「大丈夫！耐性ついてるから！」
右手でグットサインをつくり、
ウインクを飛ばすトッティ。
私は少し安心して、ポツリポツリと
昨夜起こったことを断片的に話し出した。
ゆっくりと丁寧に、誤解を生まぬように。
話が終わる頃には、もう2人とも
飲み物は空になっていた。
「それで気づいたらソファで寝ていて、
トッティに起こされた、…というわけです」
「これは…なかなかだね」
「なかなかですよね」
とりあえずざっくりマジレスするとね、
と前置きをしてから、トッティは私に向き直った。
「まず、チョロ松兄さんの話だけど
チョロ松兄さんは酔うとかなりヤバいんだ」
「それは、どういう…?」
「酔うとね、かなりのドSになるんだ」
「は？」
「それと、一松兄さんのことだけど
あれは兄さんなりの歓迎の仕方なんだよ。
一松兄さんは、なんていうか…
思ってることと行動が真逆というか」
何を言っているんだろう。
「そう、あれは歓迎の裏返しなんだ！
なんせ不器用だからねあの人は」
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もっちゃん(プロフ) - みかんたべたいさん» コメントありがとうございます！お返事遅くなってすみません！嬉しいです♪更新は不定期で本当に申し訳ないですが、頑張って少しずつ更新して行きたいと思います！ (2017年3月11日 23時) (
レス) id: 69ad4cda33 (このIDを非表示/違反報告)
みかんたべたい - おもしろいですね！！！これからもがんばってくださぁぁぁぁい！！！ (2016年7月3日 14時) (レス) id: dd6ee1b572 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：もっちゃん | 作成日時：2016年4月7日 17時
