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11 トド松と買い物3 ページ11

それから歩くこと約20分。
この辺りでは一番大きなショッピングモール。

「買い物なんて、久しぶりだよ〜」

「そういえば、服とか荷物とかって
 今までどうしてたの?」

目を輝かせて楽しそうに
ショーウインドーを眺めているAを見て、
僕は素朴な疑問を口にした。

「えっとね、前居候してたお家に
 全部置いてきちゃった」

「そうなんだね…。じゃあ今日は、
 いっぱいお買い物しよう?」

Aを暗い気持ちにさせるのは
嫌だったから、僕はそれ以上何も言わなかった。
なにより、聞き出したって意味が無い。

「うん。トッティは優しいね」
「な、なに急に」

今まで兄たちに散々‟ドライモンスター”
と言われてきた僕にとって、
そんなことを言われたのは初めてで、驚いた。
驚きと同時に、嬉しくて
お腹の底が温かかった。

「だってこうやって、私を気遣って
 買い物に連れ出してくれた。すごく嬉しい」

「…!」

そうだ。今僕がここにいるのは、
Aが朝何故元気がなかったのかを
聞きたかったからだ。
沢山話して、仲良くなりたかったからだ。

買い物が必要なのは確かだけど、
そんなのは後付けのただの理由に過ぎない。

必要なものは大体買ったし

「ねえA」
「なあに?」
「そろそろお茶しない?」

ここからが本番だ。


場所は変わり、ショッピングモール一階
某有名カフェのカウンター席に、並んで座る。

「単刀直入に聞くけど…」

少し緊張して、声に力が入ってしまった。
それを感じてか、Aも真剣な顔になった。

「昨日、どの松になにされたの」
「ブッフォオ!!!」
「え―…?」

僕の推測はどうやら正しいらしい。
Aは盛大に飲み物を吹き出した。

「ちょっと、大丈夫?」
「ゲホッ、うう…鼻に入った」
「まじかよ」

咳き込むAの背中をさすってやる。
こんなに良い反応をされると、
なんだか逆に申し訳ない。

「落ち着いた?」
「うん、ごめん…」

気を取り直して話を再開する。

「今日朝、元気なかったから…
 怪我が痛いのかなって思ったけど、
 それはほら、ねえ?」

昨日のうちに、十四松兄さんが
デカパン博士から貰っていた、
‟どんな怪我でも飲めば一瞬でなおる薬”
を飲んで、全快していたのだ。

「うん」

「良かったら、僕に聞かせてくれないかな?
 できることはなんでもするよ!」

「ト、トド松兄さん〜!」

Aが少し涙目になりながら、
僕の肩に顔をうずめてきた。

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設定タグ:おそ松さん , 総受け , 夢小説   
作品ジャンル:アニメ
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もっちゃん(プロフ) - みかんたべたいさん» コメントありがとうございます!お返事遅くなってすみません!嬉しいです♪更新は不定期で本当に申し訳ないですが、頑張って少しずつ更新して行きたいと思います! (2017年3月11日 23時) (レス) id: 69ad4cda33 (このIDを非表示/違反報告)
みかんたべたい - おもしろいですね!!!これからもがんばってくださぁぁぁぁい!!! (2016年7月3日 14時) (レス) id: dd6ee1b572 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:もっちゃん | 作成日時:2016年4月7日 17時

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