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日が沈みはじめ、辺りは夕焼けで染まっていた。
赤い光に照らされた、二人の男が、のそのそと歩いている。

「だいたい、なんで一松はスマホ持ち歩かないんだよ!」
「フッ…家に忘れていくとは、とんだお茶目さんだな」
「おまえそれ一松の前で言うなよ〜」

おそ松とカラ松は、夕暮れ時になっても帰ってこない一松を探しているのである。

「母さんもさあ、探してこいってさぁ…
 俺たちもう大人だよ!?成人男性だよ!?」

そんなことを言いながら、一松がいそうな場所を探して歩く。
松野家の者全員に、一松が居そうな場所はどこか?と問えば、
皆口を揃えて、路地裏と言うだろう。
しかし一松の行動範囲は意外にも広く、
時には隣町まで散歩に行くというのだから驚きである。

「ん?なあカラ松、猫の鳴き声しねえ?」
「え?ああ、するな。…見つけたぜ、ブラザー。」

一松は、猫が大好きなのである。
うちには猫缶と煮干しが常備されており、
ほぼ毎日猫が遊びにやってくる。

「おーい、いちまっ…」
「どうしたおそ松…え?」

そこには一松ではなく、
沢山の猫に囲まれた一人の女の子が横たわっていた。

「な〜んだ、一松じゃなかったかあ」

くるりと背を向けるおそ松。

「まてまてまて」
「なんだよカラ松」
「あの子を放っておく気か?」
「…」

珍しく真剣な声色のカラ松に、珍しくたじろぐおそ松。

「それに見ろ、この子の服…」

見ると、もう秋だというのに薄着のシャツはボロボロで、
短く捲し上げられたスカートからは、白いももがむき出しである。
そんな寒い格好をした女の子を温めるように、
猫たちは必死になって寄り添っている。

「わかったってば!だからその目をやめろ!」
「さすが、頼りになるぜ…おそ松」

おそ松は、取り敢えずこの格好をどうにかしなければと思い、
自分の腰に巻いていた赤いつなぎ…はつながっているのだった。
何か着せられるものはないか、とカラ松に目を向けると、
幸運なことに、カラ松は革ジャンをはおっている。

「おまえのクソ革ジャンも、役に立つもんだな」
「ああ、この日のために」
「さ、かつぐぞー」
「え?」

カラ松の言葉を遮り、よいしょっとおんぶする。

この二人の頭の中に、
もう一松のことは一切残っていないのであった。

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設定タグ:おそ松さん , 総受け , 夢小説   
作品ジャンル:アニメ
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もっちゃん(プロフ) - みかんたべたいさん» コメントありがとうございます!お返事遅くなってすみません!嬉しいです♪更新は不定期で本当に申し訳ないですが、頑張って少しずつ更新して行きたいと思います! (2017年3月11日 23時) (レス) id: 69ad4cda33 (このIDを非表示/違反報告)
みかんたべたい - おもしろいですね!!!これからもがんばってくださぁぁぁぁい!!! (2016年7月3日 14時) (レス) id: dd6ee1b572 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:もっちゃん | 作成日時:2016年4月7日 17時

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