いつだってそばにいて (ページ37)

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「ほらしょー、いただきますは？」

手を取って、パチンと合わせようとしてみても、嫌がられる。

そんで、やたら定まらない視線。

いや、それはいつもなんだけど、今日はいつにも増して何となくキョロキョロしてるような気がする。

あっ、

「かいと？」

その名前を口にすれば、チラッとこっちを見るから正解みたい。別に、誰かが居ない状態で飯食べることなんて普通にあるんだけどな、

「紫耀、海人部屋いるけど降りてこないと思うよー、パパと一緒食べようよ」

んーまあいいか、って頑固な紫耀はその後も頑なにご飯を食べる席からは離れないのに、チャーハンには手をつけなくて。

数時間後、がチャリと控えめにリビングのドアが開く。

ふふ、こういうところが可愛いんだよな、海人。多分、空腹に我慢できなくなったんだろう笑

でもその目は真っ赤っかで。泣いてたかな、

「お、腹減った？チャーハン温め直すか？なんか紫耀が海人と一緒食べたかったみたいよ？」

チラリ紫耀を見る海人。

2人分のチャーハンを温めて。

いつもは海人が一方的に話しかけたりもするけど今日はそんなテンションじゃないみたいだし、紫耀は紫耀で集中して食べるから、無言なんだけど笑

それでも、2人並んで炒飯を食べる背中は、なんか男兄弟っぽい。笑

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