やすくんと年下組 part11

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トッポside




「今ね。このままもう少しこうしてたいような、でも胸がキュッてなって苦しいから離れたいような、変な気分。

この気持ちがなんなのか、ひとりで考えてもわからん気がするから…」



ああ、言葉が見つからない。なんて言ったら伝わるんやろか。



「今までより、もっとジョニーの近くにいてみても、ええですか…」



例えば、2人で散歩に行ってみたり。


例えば、お茶でも飲みながらゆっくり話をしてみたり。


俺には時間が必要やと思った。ジョニーに対するこの気持ちを飲み込むための。



「ええに決まってる」



ジョニーは微笑んで、俺の頭を自分の肩に押し付けるようにギュッと抱き、「充分幸せな答えやで」と呟いた。



じゃあ…とジョニーはベッドから立ち上がる。そういえば朝帰りで疲れてるはずやんな、引き止めて申し訳ない…と思ってたら。


「じゃあ…

これからは俺も遠慮はせーへんわ」


身体を屈めたジョニー。


ふ、と暗くなる視界。


前髪をよけられた額に、柔らかく湿った感触。



キス…というものを、初めて人からもらった。



「……！？！？」

「真っ赤やで。可愛いな…

近くにおってくれるなら、絶対に惚れさせたるから」



覚悟して、といたずらっ子みたいに笑うジョニーに、また胸がギューッとなってしまう。





閉じられた扉を数秒見つめたあと、俺は静かにベッドに倒れ込んだ。



今までただの仲間として接してこられた自分が嘘みたい。


もうあいつを、この胸の高鳴りなしには、見ることができへん気がする。




頰がさらに熱を増してきて、冷たい枕に顔をうずめた。






end

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