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「・・・・・・物語、か」
きっと理由なんてないんだろうけど。
それだけ聞くと、少しあいつの事が心配になる。
考えすぎだろうか。
「・・・・きたやま?」
「・・・・っ」
ふいに呼ばれて、現実に引き戻された。
ここが楽屋だということも忘れて、考えに耽っていたらしい。
「・・・・ふじ、がや」
「どうしたの?なんかボーッとしてたけど・・・・」
「なんでもない・・・・・・」
みんなもいるし、藤ヶ谷のこと考えてた、なんて言えるはずも無い。
そもそも2人だったとしても、直接そんなこと言えないし。
「ねぇ、今日 藤ヶ谷ん家行っていい?」
「っ!」
さっきまで考えてたからか、藤ヶ谷とゆっくりしたくて、立ち去ろうとした背中に声をかけると、
唐突にそんなことを言ったもんだから、あいつは切れ長な目をめいっぱい大きくして、振り向いた。
ここ楽屋!って、口をパクパクしながら小声で言う、その姿がかわいくて、
目を見て軽く笑うと、そそくさと横尾さんの隣に戻ってしまった。
返事もらってないんだけどなー、
「ミツ、ガヤに何したの?」
いつの間にか側に来ていたニカに尋ねられて、
「いや、何も」
と答えると、
ニヤニヤと頬を緩ませながら、すり寄ってきた。
「なんだよ」
「へへっ、ふたりが話してるの珍しいなぁって!」
「そりゃ話しぐらいするよ、」
一応メンバーはみんな、俺らが恋人であることは知っている。
それでも、みんなの前ではほとんど一緒にいたりしないから、新鮮なんだろう。
さっきは特に、藤ヶ谷の方から来てくれることなんて滅多にないし、俺だって驚いた。
「おい、何ニヤニヤしてんだよ」
「ふふ、いいじゃーん」
こうやって、俺達のことを受け入れてくれる仲間もいるんだから、
本の中の物語もいいけど、現実でも、俺らだけの物語を作っていこうよ。
なんてね。
でも、奇跡的に想いが通じて、恋人同士になったっていう、
これこそが漫画みたいで、物語なんじゃないかって、俺は思うんだ。
やっぱり、なんだか今日は藤ヶ谷と過ごしたい気分だ。
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ruu.(プロフ) - なななさん» なななさん、コメントありがとうございます!本日、また更新する予定なので、続きを楽しんでもらえたらなと思いますー! (2020年8月10日 12時) (レス) id: f839ff6749 (このIDを非表示/違反報告)
ななな(プロフ) - 涙するみっくんに胸キュンです!ハッピーエンドと仰ってくれて嬉しいです、更新楽しみにお待ちしてます(^^) (2020年8月9日 21時) (レス) id: d0578835d1 (このIDを非表示/違反報告)
ruu.(プロフ) - 嘉瀬 薫さん» 嘉瀬 薫さん、コメントありがとうございます! 嬉しいです・・・・!マイペースながら、頑張りたいと思っています! (2019年5月26日 12時) (レス) id: 3f97864b46 (このIDを非表示/違反報告)
嘉瀬 薫(プロフ) - ゆったりと楽しみにしています! (2019年5月24日 10時) (レス) id: 7e81e76e0f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ruu. | 作成日時:2019年5月21日 22時