風都探偵4

W26 ページ26

・



七海Side




菅生「整骨院の先生が右腕の正体だったなんて…

なんでも話を聞いてくれるいい人だと思ってたのに…」



近藤「あの優しさも僕たちの腕を

品定めするための下準備だった… って事なんだろうな」



菅生「そんなっ…」


七海「…わかった」


亜希子「どうだったの？」



七海「逃げられちゃったみたいです…

しかも… オーロラの… 偽の金森さんも現れたみたいで…」



亜希子「そっかぁ…」


浅野「逃げられたんですか…？」



七海「はい… 皆さん、逃亡した犯人は

必ずこの街のどこかに潜伏しているらしいです、

隠れ家を突き止めるので、

何かヒントになるような事を思い出したら

ぜひ教えてほしいと…」




「「「っ…」」」




亜希子「とりあえず、今日の所は帰ってもらって結構です、

何か思い出したら遠慮なく連絡してください」




犯人に逃げられてしまった為…

皆さんを見送りしたら…




？『‟…フフッ”』


七海「っ…」




まただ…




フィリ兄たちが出て行く時にも聞こえた…

誰かの笑い声…




〜〜〜〜〜




？「“…フッ”」


七海『…ぇ』


フィリップ『…どうかしたかい？ なな』




〜〜〜〜〜




フィリ兄たちには聞こえてないみたいだったから

気のせいだと思ったけど…




やっぱり聞こえた…

誰かの笑い声…




亜希子「どこ行ったのよあいつ〜！」




でも… 亜希子さんは気付いてない…

私にしか聞こえてない…？




なんで…？




亜希子「七海ちゃん？」


七海「えっ…」


亜希子「やっぱり具合悪い？」



七海「ぁ… いえ、犯人がどこに逃げたのか、

考えていただけですよ、なんともありません」



亜希子「そう？ ならいいけど…」



七海「そうだ、あの偽の金森さん、

万灯雪侍と言うらしいんですが、

犯人に挽回のチャンスを与えたらしくて…

きっと翔ちゃんとフィリ兄を倒す事だと思うんですが…」



亜希子「なら、犯人はまた現れるわね、

でも次に現れたら2人に倒されて終わりよ！」




それで済んだらいいんだけど…






・

W27→←W25

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す