【薄桜鬼沖田総司】君を探していました〜 ヴァンパイアな彼と過ごす日々〜

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「あの子は？」


「大丈夫だ。俺の屋敷で、姉に世話は頼んでおいた」


「君のお姉さんなら安心した」


「あぁ。」




彼の名は、Harold・Samel

通称、ハル。




青紫がかった黒に近い髪。

背は僕よりも小さい。


ポーカーフェイスで、馬鹿みたいに真面目な彼は、命の恩人。




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それは、とても寒い冬だった



この辺の山々には、雪が降り積もっていた



かつて、僕が所属していたヴァンパイアの集落



それも、奥深い山にあった。
理由は人間から逃れるため。



ヴァンパイアと人間は、古くから敵同士




人間は僕らを恨み、僕らヴァンパイアも人間を恨む、そんな最低な関係



ヴァンパイアは人間からなるのに、変だなぁと昔から僕の考えは変わらなかった






「おい新入り、下手な真似したらただじゃおかねぇぞ」





その集落は、闇にまみれていた





僕はヴァンパイアになって、さまよっていたら一人の男に拾われた



僕だって、拾われたくて拾われたわけじゃない



ただ、この集落の掟とかなんやかんや聞いている限り、



もう、元の生活には戻れないんだな、と思った





家族に、悪いことをしたと思った





父さんは僕に後を継いで欲しかっただろう





一人息子が突然消えて、どんな思いをしているだろうか






「聞いてんのか」



「…聞いてるよ」





前を歩く男に、生意気混じりの返事をした

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