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｢君を傷つけたくないし、私も傷つきたくない。
愛を抱いたまま死ねたら、その愛は永遠のものになる。ねえ、そうでしょ？
だから、二人で堕ちよう。｣
｢え、A殿、何を｣
…まだ、伝えきれていないのに。
これじゃあまりにも早すぎる。
｢忍くん、悪く思わないでね。ずっと私達は、このまま、永遠だよ｣
彼女の首を絞める力が強まる。
視界が揺らめく。
彼女の微笑みが目に映る。
(…まだでござる、まだ、A殿へ、好きと一言も言えていない)
幸い彼女の握力はあまり強くなかったため、拙者は少し気道が狭まる程度で済んだ。
しかし身体が動かない。
(待って、A殿、一体何を)
彼女は果物ナイフをそっと拙者の黄色が巻かれた首に当て、キスを待ちわびる乙女のように目を閉じる。
(そんな、まだ何も言えていないのに、首を切るだなんて！待つでござる！)
手を伸ばそうとしても、思ったように動かない。
彼女に、届かない。
それはまるでスローモーションのようだった。
拙者の身体はろくに動かないのに、彼女は、自身の首の血脈を、音もなく鋭利に切り裂いたのである。
拙者の黄色が、徐々に彼女で赤く染まっていく。拙者が彼女と、一つになっていく。
やっと拙者の身体が動くようになった頃には、彼女はもう時々痙攣する程度で、ほぼ意識はないようだった。
その綺麗な唇に、そっとキスを落とす。
(もし拙者が最初からA殿に告白していたら、こんな未来にはならなかったのではないか)
ふとそんな想いが頭を過る。
それでも、拙者はやはり、こうやってA殿と気持ちを確かめあえて、幸せだと思えるのだ。
｢…愛しているでござるよ、A殿｣
彼女の手を使って、自身の腹にナイフを突き刺す。
彼女の瞳から、澄んだ光を宿す涙が零れ落ち、
同時に拙者も、彼女との今までを思い、頬を涙が掠めるのを感じた。
(やっと、一緒でござるね)
もう誰にも邪魔はできない。
彼女と拙者は依存しあって、互いの蜜に甘えて、互いの毒に痺れていくのだから。
薄れ行く意識の中、彼女だけを想った。
ーーーーーーーーーー
めちゃめちゃ遅くなってすみませんでした！！！！しかもだらだら…
最終的に心中エンドになってしまいました…
満足していただければ幸いです！
リクエストまだまだお受けできますので、あれば是非どうぞ！
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愛が止まらない人(プロフ) - 文学兎(三代目アカ)さん» コメントありがとうございます！書いていらしたんですか…是非見てみたいです。需要があると言って頂けて嬉しいです！時間が出来次第、作ってみようと思います！ (2019年8月23日 8時) (
レス) id: 9082f6abc2 (このIDを非表示/違反報告)
文学兎(三代目アカ) - 長文失礼いたしました。 (2019年8月22日 23時) (レス) id: 20bbbeb26f (このIDを非表示/違反報告)
文学兎(三代目アカ) - 愛が止まらない人さん» 初めまして、文学兎です！私は昔、文アルの○○してみたを書いて居ました。結果、反響は大きかった事を覚えています！需要は、とてもある事だと思いますので、貴方様の○○やってみたが私は見てみたいです。 (2019年8月22日 23時) (レス) id: 20bbbeb26f (このIDを非表示/違反報告)
愛が止まらない人(プロフ) - 零さん» こんばんは！(？)最高だなん言っていただいてありがとうございます！忍くんside頑張ります！ (2019年3月29日 9時) (レス) id: 9082f6abc2 (このIDを非表示/違反報告)
零(プロフ) - こんばんは…(？)初めまして！小説、読ませていただきました！忍君…！( ☆∀☆)依存の蜜、最高でしたwできれば忍君sideを書いていただきたいです(´･ω･｀)無茶なこと言ってすみません(｀；ω；´) (2019年3月29日 3時) (レス) id: 87136d049a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：愛が止まらない人 | 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/my.php
作成日時：2018年6月26日 21時
