十四.君の事 ページ15
太「……あ、こっちだよ」
そう云って手を振るとAちゃんは微笑んで私の隣に来る
『遅くなりました。仕事は何時からですか?』
太「ふふ、折角だからさぼっちゃおう」
『それはダメですよ』
そう云いつつも少し乗り気なAちゃん
『何処に行くんですか?』
太「そうだねぇ、あっちを散歩しよう」
そう云って手を差し伸べるが華麗にスルーされる
本当に誰にも気がないのだね……
『……あれは?』
そう云ってAちゃんが指差したのはクレープ
太「知らないのかい?」
確かフランスが起源の筈なのに
太「フランスが起源って聞いたけど……クレープって云うのだよ」
そう云えば
『……私、十五歳までは日本にいたのですよ。その後フランスへ……』
太「へー……」
それにしても可笑しい
クレープ位日本でも売ってる
太「君は今何歳?」
『……十九歳ですよ』
四年前にフランスに行った
私の記憶ではその時でもある筈
益々君と云う存在が判らない
『太宰さんは?』
太「え?」
『何歳ですか』
そう聞かれて私がただ笑みを浮かべて
太「二十二歳だよ」
『へー……趣味は?』
自棄に質問をしてくるねぇ……
太「自 殺だよ」
『死ぬのがお好きなんですか?』
言い方がなんだか拙いね
太「まぁそうだね」
そう云った時、横のAちゃんの髪が風で靡いて顔が見えた
その顔は、何処か上の空だった
『……そうですか』
その一言が何故か重く感じた
こんな事は考えたことが無い
何処かで、何かが引っかかる
51人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「文豪ストレイドッグス」関連の作品
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
リュカ(プロフ) - ミレーさん» いえいえ!それは良かったです!続編に行くのでそちらも見えくださいね〜今年もよろしくお願いしますね (2020年1月2日 17時) (レス) id: 5c04ab9136 (このIDを非表示/違反報告)
ミレー - リュカさん» お返事ありがとうございます(〃ω〃) 今回も面白かったです(*^□^*) 今年も更新頑張って下さい(´∀`) (2020年1月2日 17時) (携帯から) (レス) id: a496965e6a (このIDを非表示/違反報告)
リュカ(プロフ) - ミレーさん» ありがとうございます!お楽しみに!ええ、アルバイトですけどねw楽しそうですよね〜 (2020年1月1日 15時) (レス) id: 5c04ab9136 (このIDを非表示/違反報告)
ミレー - 夢主ちゃんうずまきで働く事になったんですね(*^□^*) 皆が楽しそうで良かったです(*^□^*) (2019年12月30日 21時) (携帯から) (レス) id: a496965e6a (このIDを非表示/違反報告)
ミレー - リュカさん» 続編楽しみに待ってます(*^□^*) 太宰治様オチも楽しみです(●^o^●) (2019年12月29日 22時) (携帯から) (レス) id: a496965e6a (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:リュカ | 作成日時:2019年12月20日 17時