春霞３【宮地清志】

前に進むために ページ22

you 「ありがとうございました。ここで結構です」




タクシーから降りた私は・・




足早に部屋へと戻った。




you 「きーちゃんっ！大変だよっ！宮地が・・みや・・じが・・」




宮地が目の前にいた・・




触れられる所にいた。




you 「会いたかった・・私・・こんなにも宮地に会いたかったんだ・・」




涙こぼれて・・




きーちゃんの頬も濡らした。




・・ユニフォーム姿かっこ良かった




試合も・・




すっごく練習したんだと分かって・・




バスケのレベルも・・




宮地の体つきも変わってって・・




相変わらずのあの薄茶の髪は・・




少しばかりサイドを短く刈られて・・




その雰囲気もすっかり大人っぽくなってた。




・・強引に浅川さんにタクシーに乗せられちゃったけど




もっと話を・・




・・いや




浅川さんに促されたとはいえ・・




帰ってきてしまったのは私だ。




あんな風に私を追いかけてきてくれたのに・・




you 「何やってんだろうね・・私。きーちゃん・・私どうすればいいかな」




思い切りきーちゃんを抱きしめる・・




・・本当は




宮地にこうしたいのに＿＿




でも・・




少しだけ触れるのが怖い・・




またおかしくなって・・




それでまだ宮地に迷惑をかけたら・・




また４歳に戻っちゃったら・・




そう考えると・・




あの時触れそうだった指を・・




私も宮地もお互いに触れない様にした。




触れたいのに・・




宮地に触れるのが怖いよ＿＿




そんな時・・




私の携帯が音を鳴らした。




you 「もしもし・・春花？」




春花 「・・泰介から聞いた。宮地に会えた？」




堪えてた何かが溢れた・・




you 「少し話せたよ・・でも・・でもね・・春花――」




泣きながら・・




その時の事を春花に話した。




春花 「その気持ち・・全部宮地にぶつけてごらん？
そうすれば、Aの溜まってた思いも、宮地の考えも全部分かる。
そうしないと前に進めないよ？Aも・・宮地も・・」




春花・・




春花 「Aが嫌じゃなかったら私が会うきっかけを作る。いいかな？」




宮地に会う・・？




春花 「怖がってたら何も始まらない！いいよね！？」




・・そうだ




いつまでも宮地からの行動に頼っていちゃダメだ。




you 「・・お願いします」




私の今までの思いも全部・・




宮地に伝える・・




たとえそれが最後になっても＿＿

受け止める覚悟→←切ねーな（宮地side）

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