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四八話「物語は始まる」 ページ49

「それはそうと国木田君!与謝野先生はいるかい?
谷崎君とナオミちゃんが大怪我をしてしまってね」


「何!?それは本当か!?待っていろ、今呼んでくる!」







嗚呼、本当に疲れた。
お兄ちゃんは何処に寝かせれば良いのだろう?







「小娘!」


「はい!?」


「小僧は医務室に連れていけ。見たところ大怪我はしていないみたいだが」






忙しいのに、国木田さんが親切に場所を教えてくれた。
早く行かなくては。
そう云えばお兄ちゃんの喰い千切られた片足がちゃんとある。
虎の再生、と云うことなのだろうか?
__でも良かった、大きな怪我じゃなくて。






ーーーーーーーーーー

ーーーーーー

ーー







「此処が医務室かな?」








薄暗い廊下を渡り、医務室と書かれたドアを見つけた。
ドアを開け、パチンと部屋の電気をつけた。
初めて見る場所なので少し新鮮に見える。
消毒液とか包帯の臭いがツンと鼻をくすぐった。








「よっこらせ」








白いベッドにお兄ちゃんを寝かせる。
私は近くの椅子に腰かけた。
呑気にすやすやと寝るものだから、心配して少し損した気分だ。
でも内心文句を云っていても、本当は無事で良かった、と少し涙が出そうになる。









「阿呆面だなあ……」








でも寝ている顔が本当に呑気そうなので、腹いせに頬をつついた。









「Aちゃんいる?」









コンコンとドアをノックする音。
声の主は太宰さんだった。
はい、と返事をする。
ガチャリと太宰さんがドアを開けた。









「敦君は大丈夫かい?」


「ええ、お陰様で気持ち良さそうに寝ています」


「ふふ、それはそうかい」


「あの、ナオミさん達は無事ですか?」


「ああ、命に別状は無いみたいだ。
でも傷が深いから目が覚めたら与謝野先生に治療されるだろうね」









ほっと胸を撫で下ろす。
無事で良かった。








「それはそうと」








太宰さんが別の椅子に腰掛ける。









「説明がまだだったね。今から話そうか」







先程の戦いの熱も冷めぬまま、私は知らなければいけない事実を聞くこととなる。
ちらりとお兄ちゃんに視線を落とす。
此れから私は守らなければいけない
____自分と、大切な自分の家族の事を

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設定タグ:文スト , 中島敦 ,   
作品ジャンル:アニメ
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+アリス+(プロフ) - 野良神さん» 誤字の指摘ありがとうございます。すぐに直しますね。 (2018年12月24日 10時) (レス) id: 87d894de71 (このIDを非表示/違反報告)
野良神(プロフ) - 13ページの異能力が維能力になってますよ! (2018年12月24日 9時) (レス) id: 98ee09b097 (このIDを非表示/違反報告)
+アリス+(プロフ) - issuさん» 判りました。こちらの不具合かもしれないので直してみます。この作品を見てくださりありがとうございます (2018年10月13日 21時) (レス) id: 87d894de71 (このIDを非表示/違反報告)
issu(プロフ) - はい! (2018年10月12日 22時) (レス) id: 9f68ff9d03 (このIDを非表示/違反報告)
+アリス+(プロフ) - issuさん» イメ画は設定のところにあるもののことでしょうか? (2018年10月12日 20時) (レス) id: 87d894de71 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:+アリス+ x他1人 | 作成日時:2018年4月6日 17時

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