【文スト】これよりデスゲームを始めます。【序章】

十五話【記憶】 ページ16

敦はAに異能力について教えた。
中也の重力を操る異能力。
芥川の外套を操る異能力。
敦の虎になる異能力。
鏡花の夜叉白雪を操る異能力。
太宰の異能力を無効化する異能力。







「この世には私の知らないことがたくさんあったんですね」







説明を聞き終わったAは暫く固まったままだった。
自分のなかで整理がついたあと口を開き……






「異能力者……これが三十人の共通点でしょうか……」


「！」






気付かなかった。
皆が口々にそう呟く。
だとしたら……








「Aちゃんも異能力を持っている可能性がある」








太宰が口を開いた。
あくまで可能性だが、十分あり得る。








「記憶が不十分なのでそれは判りません。
異能力と云う存在も知りませんでしたし……」


「Aちゃんの異能力がこの遊戯(ゲーム)にとって危険な存在だったからじゃないかな」


「なら……！」


「Aちゃんは意図的に記憶を消された可能性がある」

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