16 お目覚め ページ17
.
チュンチュン…
「…ん。」
朝に鳴く鳥たちの鳴き声で目を覚ました
まだ日が昇るには薄暗いが、大体は何がどこにあるかは分かる明るさになっていた
「かぁ！！」
(！依頼か)
すぐ近くで聞き慣れた鳴き声の方へ向けば、少し窓が開いている縁に黒い鳥…
カラスにしては一回り小さい物が依頼書である紙を両脚の指の爪でぐしゃぐしゃにしてたたずんでいた
「…ハァ。何度も言ってるだろう。
依頼されたモノを足で掴むなって」ヒソッ
チトセを起こすわけにはいかないので小声で言ったものの
「かぁ！くぁ！！」
そんなこともおかまいなしに鳴き、バサバサと音を立てて黒ずくめの手のひらにぐしゃぐしゃになった紙を置く。
…とすぐに左肩にとびのり短い髪をしきりに嘴で器用に突いた
グイグイ
「痛い、痛いってば！！」
荒々しく肩に乗っている鳥を払いのけると黒ずくめの懐から小さな袋を引っ張りその中身を取り出した。
「ほらよ！」ヒソッ
「くぁ！くぁあ！」
「大きい声出すな！！」ヒソッ
この鳥は自分に依頼する人が使うものだ
別に飼っているわけではないが、
…何故か依頼しに来る鳥の殆どはこんな風にバカだ
餌目的で来ていると言ってもいい
小さな袋に入っていた穀物をばら撒き、その鳥はばら撒かれた餌を啄ばみ始めた
暫くして全てを食べおいたのか、すぐさま最初にいた位置に戻って待った。
「全く…。」(カサカサ
何でこんな鳥ばかり…
とグチグチと文句を心の中で言いながらぐしゃぐしゃの依頼書を広げ読んだ
「…今回も情報収集か。」
標的は羽衣一族の今後の作戦に機密情報
依頼者の名は無し
達成次第、羽衣一族の集落外で落ちあうと書かれている
舐められたものだな…
「…下らない」
依頼の紙とは別の紙で�狆誼劉瓩箸世噂颪�と例の鳥の細い枝のような足に結びつけしっしっと外に追いやった
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 36人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
華月(プロフ) - boss.さん» コメントありがとうございます！1話から読み返した時にコメントが来ていてちょっと吃驚しました（笑）一年越しの返信ですみません。来年は忙しいので更新は難しいと思いますがこれからも更新頑張っていきたいです。これからも宜しくお願いします！ (2016年12月31日 10時) (
レス) id: 7893b0e95f (このIDを非表示/違反報告)
boss.(プロフ) - いきなりコメントすみません(汗) bossといいます。俺、創設期が大好きなんで、こういう小説があってすごく嬉しいです…！更新頑張ってください。 (2015年12月30日 13時) (レス) id: 57c1b50368 (このIDを非表示/違反報告)
華月(プロフ) - 夜桜アゲハさん» 夜桜アゲハさん！応援ありがとうございます！これからも頑張っていくのでよろしくお願いします！ (2015年6月30日 0時) (レス) id: f42ef30e33 (このIDを非表示/違反報告)
夜桜アゲハ - 更新頑張ってください！！応援してます(っ`･ω･´)っﾌﾚｰｯ!ﾌﾚｰｯ! (2015年6月29日 3時) (レス) id: c2b7e6dcd4 (このIDを非表示/違反報告)
華月(プロフ) - 愛守羅さん» 愛守羅さんありがとうございます！これからも応援よろしくお願いします！ (2015年5月2日 14時) (レス) id: f42ef30e33 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：華月 x他1人 | 作成日時：2014年8月19日 19時
